[東京 28日 ロイター] - 日本ショッピングセンター(SC)協会が28日発表した6月のSC既存店売上高は前年比15.0%減となった。引き続き2桁のマイナスとなったものの、休業していた首都圏などのSCの営業が再開し、61.4%減だった5月に比べると大きな改善をみせた。

新型コロナウイルス感染症の拡大で客数は前年を割り込んだが、外出自粛疲れの反動や値引き販売などの効果もあり、客単価が向上したSCもみられた。

テナントの売り上げ改善も大きかったが、とりわけキーテナントの生活必需品を扱う食品スーパーやGMSなどの戻りが大きく、7.0%減と前年からのマイナス幅は1桁台まで縮小した。

業種別では、6月は気温が比較的高かったことに加え値引き販売の効果もあり、春物衣料が動意づいた。マスクなど衛生用品も好調だった。一方、飲食は宴会や会食の自粛ムードから客足が伸びにくい上、感染予防のため客席を減らして営業していることもあり、苦戦が続いている。また、「3密」への心理的懸念からか映画興行も厳しい売り上げとなっている。

*本文中の脱字を補いました。