[27日 ロイター] - 米国でポートランド市などの市長6人が27日、トランプ大統領による連邦治安要員の派遣を停止するよう議会に要請した。連邦治安要員の存在が、人種差別への抗議デモの激化につながっていると主張している。

米国では白人警官が黒人男性を暴行死させた事件を受け、抗議デモが全米に拡大。11月3日の大統領選で再選を目指すトランプ氏は「法と秩序」維持を打ち出し、一部の都市に連邦治安要員を派遣している。

オレゴン州ポートランドに投入された連邦治安要員は、身元を明かさずにデモ参加者の身柄拘束を図ったり、催涙ガスを使用するなど強権的な姿勢が目立ち、全米の注目を集めた。

市長らは上下両院の共和・民主党指導部に書簡を送り、地元当局の同意のない連邦政府の介入は違法と強調。「こうした行動が違法であることを明確にする法案を可決するよう、議会に求める」とした。

書簡を送ったのは、ポートランドのほか、シカゴ、シアトル、ニューメキシコ州アルバカーキ、ミズーリ州カンザスシティー、ワシントンDCの市長で、いずれも民主党の市長。