【波紋】エアビーアンドビーが「大量解雇」で失ったもの
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経営に携わる、携わった事のある人間なら心の痛痒を感じず読むことは出来ない記事ではなかろうか。
しかし2010年代のユニコーンブームは歴史的に本当に異様だった。その異様さを象徴するエンディングの一幕のように本件は見える。
その時代を代表する御三家、UberとWeWorkは共にセンセーショナルなスキャンダルによって創業CEOがクビとなり、このAriBnBだけは優等生と誰もが信じて疑わななかったところ歴史的災禍コロナの直撃型業態にて生存自体が風前の灯火である。
コロナによって多くのスタートアップ、テック企業はむしろDX特需に沸いている一方で、このユニコーン御三家だけはアゲインストな業態である事も皮肉である。どうしても何か狂騒曲めいた歴史観を覚えてしまう。不満が1ミリも残らないリストラもないでしょうし、完全無欠の100%公平公正なリストラも存在しない。New York Timesの記事ですし、元従業員の批判的コメントは事実なのでしょうが、それらをもってAirbnbのとったアクションを「偽善」と決めつけるのは早計な印象を受けます。
ちょうど最近、旅行産業におけるベンチャー企業として、コロナ禍の甚大な影響を受けたアソビュー社の話も仔細にうかがう機会がありました。彼らは、売上95%減という事態に陥りながらも、社会に対して証明すべく築いてきたサービスの価値を絶対に止めないという覚悟と使命感を持ち、一緒に事業を展開してきた仲間の雇用を維持するために、「雇用維持シェアリングネットワーク」というスキームまで生み出しました(注:ランサーズ 社はアソビュー社の社員数名を実際に受けいれています)。
https://note.com/tomohisa0509/n/n9b7a4c508605
Airbnbのケースにおいても、おそらく悩みに悩み抜いて、考えに考えぬいたうえでの決断と行動なのでしょう。この決断の真価が本当に問われるのは、大量解雇をしてでも彼らが止めずに続けると決めたサービスの本質的な価値を、今後も続くコロナ禍においてあきらめずに広げていけるかだと思います。どれだけ心を尽くしても、哀しいかな、文句を言う人はいる。それは経営者ならば決して免れられない苦痛であり孤独。
でも、それ以上に応援してくれる人、理解してくれる人たちがいるから、やっていける。冷静に状況を考えれば、苦渋の決断だと多くの人にはわかるはずだ。
チェスキーのスピーチに心を打たれた人もたくさんいるだろう。頑張って乗り越えてほしい。