2020/7/26

【亀山×ひろゆき】「現場でクレームを受ける仕事」は面白い

DMM.com 取り仕切り役 会長
「亀っちの部屋」Season2。DMM.com会長の亀山敬司氏がゲストを迎えて脱力系ながらビジネスの本質をつく対談企画だ。
今回のゲストは、匿名掲示板「2ちゃんねる」の開設者・元管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏。ドワンゴの子会社で「ニコニコ動画」の立ち上げなどを経て、2015年から生活拠点をパリに移す。
知名度は高いが、どこか謎に包まれた存在の西村氏。亀山氏との対談で、仕事や事業に対する価値観が明らかになっていく。
*音声はこちらからお聞きください

コロナ下のパリで見たものは

亀山 今日もオンライン収録なんだけど、パリとつないで、ひろゆきに来てもらいました~。
西村 よろしくお願いします。
──「ひろゆき」こと西村博之さんといえば、匿名掲示板「2ちゃんねる」の開設者で、「ニコニコ動画」の立ち上げにも関わった、ネット界では知らない人のいない存在です。今はパリに暮らしながら、ビジネスを展開しています。
亀山 パリで何をやってるの?
西村 「ガジェット通信」というメディアや、YouTubeのMCN(マルチ・チャンネル・ネットワーク)である「ガジェット通信クリエイターネットワーク」を運営しています。日本でもともとやっていたことを続けている感じです。
MCNはYouTuberの事務所みたいなもので、日本ではUUUMが有名ですよね。僕たちもMCNとしては老舗で、Googleや任天堂と契約しているんです。あとは、英語圏で「4chan」という匿名掲示板の運営もしています。
西村 博之(にしむら・ひろゆき)/実業家
1976年、神奈川県生まれ。中央大学在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年に「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年に株式会社ニワンゴ取締役に就任し、「ニコニコ動画」をスタート。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。近著に『1%の努力』。
亀山 ほかに何か、不労所得でもあるの?
西村 僕、あまり外に出ないのでお金を使わないんです。以前は定期的に帰国する旅費が必要でしたが、今はコロナでそれもなくなったので。月の生活費は、5万円くらいじゃないでしょうか。
亀山 5万円で暮らしてるのか。おフランスでもっと優雅にやってるのかと思ったよ(笑)。
西村 漫画を読んでNetflix見てゲームして……と趣味がインドアなので、僕にとっては優雅な生活ですけど、お金はかからないですね(笑)。
亀山 じゃあコロナになっても、ほとんど影響なかったんだ。
西村 ありませんでした。妻に「レストランに行こう」と言われなくなったのがメリットかな(笑)。
フランスは日本と違って本当にロックダウンしたので、飲食店も一切やってなくて。お手伝いさんに来てもらったり、家に料理人を呼んだりするのもできなくなりました。
だからお金持ちの人が、お金を使う手段がなくなったんです。レストランで食事もできないし、いいホテルにも泊まれない。おいしいものを食べたいと思ったら、スーパーで買ってきて自分で作るしかないんです。
ある意味、貧富の差がなくなった状態になり、ちょっとおもしろいと思いました。
ロックダウンにより、ほとんど人がいなくなったパリ・エッフェル塔広場(写真:HEMIS/アフロ)

みんながしないことをするのが社長

亀山 最近はYouTuberとして、視聴者の相談や悩みに答えたりもしてるじゃない。広告料が入るとはいえ、ひろゆきなら別のサービスを作ったりして、もっと効率よく稼げるんじゃないの?