2020.07.20
# 新型コロナウイルス

新型コロナで「日本人の東京離れ」がいよいよ現実味を帯びてきた…!

一極集中の時代は間も無く終わる

明らかに例年と違う「人の動き」

新型コロナウイルスの感染拡大が“東京一極集中”の幕を引くかもしれない――。

まずは【表1】をご覧いただきたい。これは総務省住民基本台帳人口移動報告による東京圏の転入者数、転出者数、転入超過数だ。

例年、4月から5月にかけては進学、就職、転勤・転職などの理由により人の移動が活発化する。特に東京圏には多くの人が転入して来る。だが、今年は明らかに人の動きに変化が表れている。

【表1】
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【表1】
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東京都では19年4月に1万3000人を超えていた転入超過数が、20年には約4500人と大幅に減少した。そして、5月には転出超過数1000人以上の転出となった。総務省統計局によると、「東京都の転出超過は外国人を含む移動者数の集計を開始した2013年7月以降初、日本人移動者だけでも2011年7月以来」となった。

転入超過数の減少傾向は東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)でも、ほぼ同様だ。その要因は転入者の減少にある。

例えば、東京都の4月の転入者は前年同月比9112人減少だが、転出者はわずか571人にとどまる。5月も転入者が1万2842人減に対し、転出は7292人となっている。

この結果、東京圏の4月では19年に9万1084人だった転入者は20年には7万3375人に減少、転入超過数は19年に2万7500人の増加が、20年には1万4497人の増加と増加数は約半減している。

5月は転入超過数が19年の3950人の増加に対して、20年は5046人の増加と1096人増加しているが、それでも転入者数は19年に比べて20年は1万9538人も減少している。

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