[16日 ロイター] - 米医薬品・健康関連用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ.N>は16日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、大規模な後期臨床試験(治験)を9月にも開始できる可能性があると明らかにした。

ポール・ストフェルズ最高科学責任者(CSO)は「第1相試験の初期データは9月後半にも出そろう見通しで、これが9月中旬から下旬に開始予定の第3相試験の土台になる」と述べた。

同社のコロナワクチン開発は、ヒトを対象とした治験がまだ始まっておらず、他社と比較して出遅れが目立っている。米モデルナ<MRNA.O>は今月27日から後期治験を開始する予定。英アストラゼネカ<AZN.L>とオックスフォード大学の共同チームも20日に初期治験の結果を公表する見通し。

J&Jの第2・四半期決算は、純利益が36億3000万ドル(1株当たり1.36ドル)と、前年同期の56億1000万ドル(同2.08ドル)から減少。ただ特別項目を除く1株利益は1.67ドルと、リフィニティブのアナリスト予想平均である1.49ドルを上回った。

通年の調整後1株利益見通しは従来の7.50—7.90ドルから7.75ー7.95ドルに引き上げた。