[ロンドン 16日 ロイター] - 世界の大手石油会社が加盟する環境対策の共同組織「石油・天然ガス気候イニシアチブ(OGCI)」は、温室効果ガスの共同削減目標を初めて設定した。

石油会社に対して気候変動対策を求める圧力が強まっていることが背景。OGCIには、サウジアラムコ<2222.SE>、中国石油天然気集団(CNPC)、エクソンモービル<XOM.N>などが加盟している。

加盟企業12社の石油・ガス上流部門全体の平均炭素強度(単位当たりの排出量)を2025年までに石油換算バレル当たり20-21キログラム(二酸化炭素換算)に減らす。2017年は23キログラムだった。

炭素強度で目標を設定したため、生産量が増えれば、排出量の絶対値が増える可能性がある。

ロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>、BP<BP.L>、トタル<TOTF.PA>など、OGCIに加盟する欧州の石油会社は、個別にさらに野心的な目標を掲げている。アラムコなど、すでに今回の目標を達成している加盟会社もある。

OGCIのボブ・ダドリー会長はロイターに「大きな節目となったが、これで終わりではない。これは短期的な目標だ。今後さらに調整を進めていく」と発言。将来的には液化天然ガス(LNG)や製油などの分野にも対象を広げていく可能性があると述べた。