【WEEKLY OCHIAI】コロナで大企業はどう変革されるのか

2020/7/18
落合陽一と各界のプロフェッショナルによる“ハードトーク”をお届けする「WEEKLY OCHIAI」。本記事は、7月1日に配信された「日本企業を〝大改革〟せよ」のダイジェスト記事です。
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コロナを機に”0にリセット”するべき
コロナショックにより世界が大きな変化を迎える中、日本の大企業も当然他人事ではない。
経営共創基盤CEOの冨山和彦氏は、「今こそ昭和から続く日本組織の体質を溶かすべき」と、議論の口火を切った。
冨山 日本の組織は内側と外側を明確に分けてきたのが特徴的です。
新卒で入って、年功序列で上がっていき、同質的な人間が同質純化をしながら、最も同質純化で立派な人が社長になるという空間。
こういうモデルは環境変化が一定の幅でおさまっている場合は、阿吽の呼吸で動けるので強い。
でも想定外のことが起きたときに全く対応できなくなってしまう。
GAFAの登場から始まり、今回のコロナもそうですが、常に世界は変化していくものです。
同質的で連続的な組織は残らない。
だから、これを機に昭和から続く日本的経営モデルを0にリセットして今風に作り直すくらいのことが必要だと思います。
高校8年生のまま社会人になる新卒たち
大企業の古い体質は、社員の同質性や問いを立てられない力というトピックに及び、日本の教育における課題から変えていくべきという議論がなされた。
自身も筑波大学の教授として学生と接する立場から、落合陽一氏は現場での課題をこう捉える。
落合 いまの日本の大学1年生って、高校4年生になる感じなんですよ。
要は高校の頃は、教師は正解をもっている正義だったわけですけど、大学の教員は正解をもっていない。
それをわからせるのが難しい。高校生の頃の感覚を引きずったまま入学して、そのまま高校7年生で卒業して、8年生として就職してしまう。
僕自身は教師としてまず、学生に高校的なものから脱却してもらうようにしているのですが、徹底しても3ヶ月はかかりますね。
事実の前に人は平等である、という前提で、立場が上の相手に対しても文句を言えるように育てています。
中間管理職に変革が必要
大企業の課題としてしばしば話題に挙げられる「中間管理職」だが、ポーラ代表取締役社長の及川美紀氏は、今回のコロナでそれがさらに強くあぶり出されたと語る
及川 弊社での課題は、中間管理職の教育です。
リモートによって成果が重視されるようになった今、問いを立てる力やディスカッションで目上の人に憚らず意見を言えるような環境を作らないといけない。
今までの、「上から来たものをそのまま下に下ろす」という中間管理職のあり方は、コロナ以前からダメなものではありましたが、これを機にダメさ加減が改めて明らかになってしまった。
インプットして議論して裏付けをしながら意見する、ということを中間管理職もしないといけないし、そのための時間も作らないといけない。
バックエンドとフロントが重要で、ミドルは不要な時
慶應SFC教授でヤフーCSOの安宅和人氏は、中間管理職のみならず、そもそも「バリューチェーン」の時点で組織の大半の部分で価値が失われているのが現状だと指摘。
安宅 モノ作りや技術開発などのバックエンドと、それをお客さんに届けるフロントは重要だが、その間にいるミドル層ってもう必要じゃなくなっているんですよね。
マネージャーというよりも、この中間に位置している存在が限りなくいらなくなっている。
たとえばこのミドルの層を一旦抜いて、バックエンドとフロントをつなげて会社を作っていくとチャンスっていっぱい生まれるんじゃないかと思っています。
「その会社は必要か?」と価値を問うことが必要
慶應大学医学部教授の宮田裕章氏は、CX(カスタマーエクスペリエンス)と同時にDX(デジタルトランスフォーメーション)が起きている現代において、大企業は今一度自分自身の組織の価値を問い直すべき時がきていると語った。
宮田 今までってプロセス重視で会社ができていたので、モノをどう作るかという丁寧さで価値を出していました。
でも今は、いわゆるエンドユーザーである消費者の価値をどうデザインしていくかみたいなところから始めないといけない。
そうなると、そもそも「その会社って未来にとって必要ですか」という会社の価値そのものから問わないと、会社の仕事のあり方や必要な人材を判断するのは難しいかなと思います。
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