[ヘレンキームゼー(ドイツ) 14日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は、自身の後継者として有力視されているバイエルン州のマルクス・ゼーダー首相について、「優れた首相」だとしながらも、後継者として正式に指名することは控えた。

メルケル首相はこの日、バイエルン州の閣議に出席。ゼーダー氏を後継者に指名するのではないかとの観測が浮上していた。

ゼーダー氏は、同州の新型コロナウイルス対策が評価され、全国的にも知名度が上がっている。

メルケル首相は「後継者については、このような場でコメントしない」とし「私が言えるのは、バイエルン州には優れた首相がおり、彼がきょう私を招待してくれたということだけだ」と述べた。

バイエルン州は、国内でもいち早くロックダウン(都市封鎖)を導入。新型コロナの大規模な検査を実施した。ゼーダー氏は全国放送のテレビにも頻繁に登場し、指導力を印象付けている。

メルケル首相の後継レースでは、ノルトライン・ウェストファーレン州のアルミン・ラシェット首相も有力視されているが、同州では新型コロナの集団感染が相次いでおり、対応に苦慮している。