トヨタ、EVで中国製特殊鋼板採用 日本勢を追い上げ
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気になる動き。
電磁鋼板は、新日鐵(現日本製鉄)が韓国Poscoに技術流出訴訟をした特殊鋼。モーターのコアなどに使われ、今後という観点でもとても重要な素材。
最近、NEVにHVも含められたり(①、②)など、トヨタに相対的に有利な産業政策が中国で続いている。現実論としての排ガス・燃費対策という観点もあるだろうが、一定の現地化と併せた様々な「交渉」があったのではないかと感じる。24・25年にHVシステム外販というのも国が気になる(③)。あとはFCVにも相対的にポジティブになっている(④)。
①https://newspicks.com/news/5009666
②https://newspicks.com/news/5026403
③https://newspicks.com/news/4896855
④https://newspicks.com/news/4973712先端技術や素材に対して中国政府はいま現在大規模な
投資が盛んですからね。中国製を採用して顔を立てる
意味もあるし工場建設、設備費が半ばタダみたいな
ところで作られたら当然圧倒的に安いし、仮に少し
割安でも品質にお金かける事が出来るので。。
まあそうなるのも致し方ないか、この報道では、実態がよくわかりませんね。
電磁鋼板は、不正競争防止法(というか営業秘密の漏えい)の実務で話題になります。(当時)新日鐵→韓国POSCO→中国宝山鉄鋼と流出した技術です。
韓国POSCO→中国宝山鉄鋼の流出の際の刑事裁判で、「POSCOのものではなく新日鐵からPOSCOが盗んだ技術を漏えいした」と元従業員が陳述した、という冗談のような経緯で発覚したものです。
ただ、これは”方向性”電磁鋼板の技術です。電磁鋼板には、この他に、”無方向性”電磁鋼板があります。記事では、単に「電磁鋼板」としか記載がありませんので、このどちらを採用したのか、明らかにされていません。
記事中には「モーターなどに使う」とありますが、”など”の部分はさておき、モーターに使うのであれば、無方向性電磁鋼板のほうかと思われます。
(変圧器には方向性電磁鋼板を使うようですが…)
方向性電磁鋼板と無方向性電磁鋼板のいずれも高度な技術が必要とされますが、どちらのほうがより高い技術が必要なのか、あるいはそもそも比較するべきものではないのか、専門外ですので承知しておりません。
ただ、方向性電磁鋼板の技術は、新日鐵が特許すら取得せずに、門外不出の文字通り「営業秘密」として秘匿し続けてきた技術です。
こうした背景を考えると、中国の製鉄技術の現在地が、ますますわけがわからなくなります。
ちなみに、新日鐵とPOSCOは、営業秘密の漏えいについては和解しています(和解金300億円※)。
※ https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30HNH_Q5A930C1000000/
元従業員とも大半は和解したとの報道がありますが、一部では、訴訟で新日鐵側が勝訴したとの報道もあります。