[10日 ロイター] - 欧州連合(EU)のミシェル大統領は10日、英国とのEU離脱後の関係を巡る協議は「容易ではない」とし、新たな協定が結ばれるかどうかにかかわらず、国・地域、産業は来年から混乱に直面するとの見解を示した。

この日は2021─27年度予算案について、欧州委員会の提案よりも小規模となる1兆0740億ユーロとする案を提示。加盟国間の予算を巡る見解の相違を緩和し、7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案の合意につなげたい考えだ。

一方で、英EU離脱(ブレグジット)対策として50億ユーロ(56億4000万ドル)に上る新たな「調整準備金」が「不測の事態に対抗する」ために必要だと訴えた。

この提案は来週、ブリュッセルで開かれるEU首脳会議で協議される。ベルギーのウィルメス首相は「最も影響を受ける加盟国に対応するための新たなブレグジット調整準備金という提案は、交渉開始に当たり非常に良いシグナルだ」と評価した。