【7月10日 AFP】中国南西部・貴州(Guizhou)省で、大雨による土砂災害が発生し、9日までに少なくとも14人が死亡または行方不明となっている。家屋が土砂に埋まるなどの被害が出ており、景勝地として知られる地域一帯が一時的に閉鎖されている。

 地元当局によると、8日に発生した土砂災害で貴州省の3村が被害を受け、6人と連絡が取れなくなっている。少なくとも156人が避難し、身動きが取れなくなっていた6人が救出された。

 山岳地帯の銅仁(Tongren)市の現場写真には、インフラが損壊した中で、オレンジ色の服を着た救助隊員らが泥や石をかき分けながら捜索活動をする様子が捉えられている。

 当局によると、家屋19棟が土砂に埋まり、60棟が損壊。上空から撮影した映像では、広大な緑地が泥に覆われた様子が確認された。

 中国共産党の機関紙「人民日報(People's Daily)」によると、今年に入り7月3日の時点で洪水関連の災害により少なくとも120人が死亡または行方不明になっている。また、直接的な経済損失は約416億元(約6380億円)に上る。

 中国各地では6月以降、豪雨が続いており、新型コロナウイルス流行の打撃を受けた国内経済がさらに圧迫されている。

 8日未明には中部湖北(Hubei)省でも土砂災害が発生し、家屋5棟と村民9人が土砂に埋まった。国営の中国中央テレビ(CCTV)は9日、このうち8人が死亡したと報じた。(c)AFP