[ベルリン/ブリュッセル 2日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は2日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により欧州は歴史上最も困難な状況に直面しているとし、欧州連合(EU)首脳に対し、欧州委員会が提案した7500億ユーロ(約8430億ドル)の新型コロナ復興基金案について合意するよう呼び掛けた。

記者会見では、2021-27年度予算案にも言及した上で、「困難な状況にあることは明らかだが、7月に合意すれば改善することは言うまでもない」と指摘。「夏には合意に至る必要がある。他の方法は考えられないため、懸命に取り組み、われわれの決意を示していく。欧州は歴史上最も困難な状況にある」と語った。

復興基金案を巡っては、大半のEU首脳が賛同しているものの、まだ合意に至っておらず、オランダなど財政的に保守的な北欧諸国は南欧諸国への助成金供与に難色を示している。