2020/8/2
【アットコスメ 社長】コロナ苦境の化粧品業界、どう戦うか?
化粧品クチコミサイト「@cosme(アットコスメ)」を日本最大のコスメ・美容の総合サイトに進化させ、EC事業、実店舗のほか、SaaS型のマーケティング支援サービスなどを展開するアイスタイル。
1999年7月の創業以来、生活者情報を一気通貫して分析できる独自のデータベースを構築し、ユーザーとメーカーをつなぐことで、「生活者中心の市場創造」を目指してきた。
ITバブルの崩壊や現在のコロナショックに直面しても、そのビジョンは揺らがない。インターネット黎明期から業界の常識にとらわれることなく、果敢に変革に挑んできた創業者・吉松徹郎氏に、「マーケットデザインカンパニー」を掲げ続ける経営哲学を聞いた。(全7回)
1999年7月の創業以来、生活者情報を一気通貫して分析できる独自のデータベースを構築し、ユーザーとメーカーをつなぐことで、「生活者中心の市場創造」を目指してきた。
ITバブルの崩壊や現在のコロナショックに直面しても、そのビジョンは揺らがない。インターネット黎明期から業界の常識にとらわれることなく、果敢に変革に挑んできた創業者・吉松徹郎氏に、「マーケットデザインカンパニー」を掲げ続ける経営哲学を聞いた。(全7回)
コロナショックは化粧品業界にも
アイスタイルは、日本最大の化粧品・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を企画・運営しています。
ユーザーのクチコミをはじめとする生活者情報を活用し、企業横断型の新しいインフラの実現を目指しています。
化粧品業界は、新型コロナショックの直撃を受けた業界の1つです。
世間では飲食業界や旅行業界の苦境に目が向きがちですが、化粧品業界は渡航中止に伴うインバウンド需要の蒸発による影響が甚大です。
化粧品は、空港免税店や市中のデパートなどで販売されるトラベルリテールの割合が各国で大きくなっています。
日本の場合も2.6兆円程度ある市場の10%近くがトラベルリテール領域です。それが一気に蒸発してしまったわけです。
それに、政府の緊急事態宣言前後は、百貨店やショッピングモールなどが相次いで休業や時短営業となり、その影響はアイスタイルグループが運営する化粧品専門店「@cosme STORE」にも及びました。
2020年1月に原宿にグランドオープンしたばかりの旗艦店「@cosme TOKYO」も、週末休業や臨時休業の措置をとりました。
緊急事態宣言の解除後は、お客様やスタッフの健康と安全に配慮し、感染防止対策を実施した上で営業を再開していますが、一部の設備やサービスを休止するなど、影響は続いています。
また、そもそもステイホームで在宅時間が長くなったことや、外出時もマスクを着用することで顔が隠れることから、以前より化粧の必要性が低くなり、化粧品の需要が少なくなっていることもあります。
単なるクチコミサイトにあらず
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この連載について
ビジネスや働き方が多様化し、正解がない時代に、自分を信じて一心に仕事をする人たちがいる。そこにあるのは独自の「哲学」だ。仕事人のヒストリーをたどり、道標となった哲学を浮き彫りにしていく。
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