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ECインフラのコマースOneホールディングス、公開価格4倍超の6970円で初値<新規上場企業の横顔>

2020/07/02 18:09

 コマースOneホールディングスは、6月26日に東京証券取引所マザーズに上場した。初日は買い気配のまま値が付かず、上場2日目の29日に、公開価格1600円の4倍を超える6970円で初値が付いた。同日の終値は6330円だった。

コマースOneホールディングスのWebサイト

 コマースOneホールディングスグループは、EC事業運営者のためのビジネスインフラ提供を企業使命として、ECサイト運営を支援するサービスをSaaS形式で提供するECプラットフォーム事業を国内中堅・中小ECサイト運営企業向けに展開している。

 同社グループは、コマースOneホールディングスが持株会社として連結事業子会社であるフューチャーショップ、ソフテル、TradeSafeの3社を統括している。各連結事業子会社の運営する事業は、ECサイト運営支援という観点で密接につながっており、同社グループの運営する事業はECサイト運営事業者に必要なサービスをワンストップで提供する「ECプラットフォーム事業」の単一セグメントとしている。

 フューチャーショップでは、中小・中堅企業を中心としたECサイト運営事業者向けにSaaS型でECサイト構築、運用支援プラットフォーム「futureshop」を提供している。売上高は、フューチャーショップサービス売上(月額利用料、初期導入費用)と決済代行会社(ソフトバンクペイメント、アマゾン、エフレジ)からの代行手数料(紹介料)で構成されている。

 ソフテルでは、多店舗展開するEC運営者のバックヤードを一元管理するシステム(「通販する蔵」)などを顧客のニーズに合わせてカスタマイズ提供している。売上高は、「通販する蔵」の初期導入と改修にともなうカスタマイズ売り上げ、毎月定額で設定する月額保守売上で構成されている。

 TradeSafeでは、ネットショップを運営する事業者と買い物をする顧客が安心して参加できるEC市場の創造に貢献し、TradeSafeトラストマークを提供している。活動の一環として、WTA加盟事業者として各国のトラストマークスキーム間の相互認証を目標とし、消費者からも事業者からも信頼される市場環境の整備を目指して、一貫性のある評価と保証を行っている。

 コマースOneホールディングスグループは、今後、より幅広い顧客ニーズに応えられるようインターフェースからバックヤードまで、一気通貫で提供するソリューションの機能向上と、各社共通の強みである数多くのEC経験・サポートにより顧客に寄り添う長期の成長支援に注力していく方針。

 21年3月期の業績予想は、売上高22億4500万円(前期比3.6%増)、営業利益3億4300万円(前期比8.4%減)、経常利益3億4500万円(前期比19.8%減)、当期純利益2億2500万円(前期比22.8%減)を計画している。
 
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外部リンク

コマースOneホールディングス=https://www.cm-one.jp/