[シドニー 2日 ロイター] - オーストラリア警察は2日、同国第2の都市メルボルンで新型コロナウイルス感染が急増している事態を受け、郊外に検問所を設置した。他地域では移動規制が緩和されているが、メルボルン地域では新たな感染の波の抑制が難航し、郊外を対象にロックダウン(封鎖措置)が実施された。

モリソン首相はテレビ放映された記者会見で、メルボルンのあるビクトリア州政府に言及。「明らかに、感染拡大について懸念している。知事が郊外対象の封鎖を実施したことに満足している」と述べた。

オーストラリアの累計感染者数は8000人前後、死者は104人と、諸外国よりも感染拡大をうまく抑え込んでいる。しかし、ビクトリア州での最近の感染急増で、第2波に対する懸念が強まっている。

国内のほとんどの州は、ビクトリア州以外の州との往来を再開すると表明。一方、同州に隣接し国内最大の人口を抱えるニューサウスウェールズ州は、入境規制をビクトリア州の感染地域に限定し、それ以外の同州住民は受け入れている。

ビクトリア州の保健担当責任者は記者団に、「特定の郵便番号の地域に規制を実施しているが、どうやって他者との接触を最小限にできるかは、みんなが考えなくてはならない」と述べ、州の住民は、家族や友人などの家に出かけて行き会う必要があるかどうかを検討しなければならないと述べた。