【内幕】広告ボイコットでも、FBがトランプを「庇う」理由

2020/7/3
ユニリーバ、コカ・コーラ、スターバックス、ベライゾンなど、世界の大手企業の間で「フェイスブックからの広告引き揚げ」の動きが加速中だ。
その発端は、「BLM(黒人の命は大切)運動」に対するトランプ大統領の差別的な発言について、フェイスブックが対応を取らなかったことにある。
企業の政治スタンスに社会の鋭い視線が向けられる昨今、フェイスブックはなぜトランプに「甘い」のか。両者の複雑な関係を、昨年10月に開催された「謎の夕食会」の顛末(てんまつ)から、ニューヨーク・タイムズ記者が読み解く。
謎に包まれた「夕食会」
NBCニュースがマーク・ザッカーバーグとドナルド・トランプの「密会」を報じたのは、昨年11月20日のことだった。ホワイトハウスで10月に、トランプ大統領、フェイスブックCEOのザッカーバーグ、取締役のピーター・ティールが夕食を共にしたという。
「その会合がなぜ公表されなかったのか、トランプとザッカーバーグとティールが何を話し合ったのかはわからない」とNBCは伝えた。
以降、その夕食会に関する後追い報道はなかった。10月の何日だったのか、ホワイトハウスのどこだったのか、メニューや席順、参加者全員のリストなど、詳細はわからないまま。
ましてや、世界最高の権力を誇る2人の間で何らかの取引が交わされたのかどうかは闇の中となった。
ニュースのサイクルは移り変わり、その夕食会はアメリカの権力中枢における未解決ミステリーの一つとなった。
(Frank and Helena/Getty Images)
企画者は娘婿のクシュナー
しかし筆者は先週、その謎の一部を解明することに成功した。
ホワイトハウスの複数のスタッフや、フェイスブックの現役および元幹部たちから話を聞き、ばらばらになっていたパズルのピースを組み合わせたのだ。彼らの大半は、ザッカーバーグと大統領の関係に注目を集めたくないとの理由から、匿名を条件に取材に応じた。