[東京 2日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比144円50銭高の2万2266円23銭となり、反発した。前日の米国株式市場でナスダックが上伸したことが好感され、プラスでスタート。マイナス圏に沈む場面はあったものの、時間外取引で朝方は安かった米株先物がプラスに転じたことで全般は持ち直した。ただ、東証1部の売買代金は、かろうじて1兆円に乗せたものの、商いは盛り上がっていない。

1日の米国株式市場は、ナスダック総合<.IXIC>とS&P総合500<.SPX>が続伸。新型コロナウイルス感染者数は増加しているが、安全かつ有効なワクチンが開発され、新たなロックダウン(都市封鎖)措置は回避されるとの期待が追い風となった。ダウ平均株価<.DJI>は小反落した。

これを受けた日本株はプラスで始まった後、一時的に利益確定売りが先行する場面があったものの、前場中盤から時間外取引で米株先物が締まったことに歩調を合わせ、堅調な展開に転じた。

ただ、今晩発表の米雇用統計の数値を確認したいとの見方もあり、全体的に模様眺めムードが強い。市場では「世界的に感染者拡大が収まっておらず、経済活動の自粛に対する警戒感が強く、そこから商いが膨らむ雰囲気が感じられない」(SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏)との声も聞かれた。 TOPIXは0.77%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0149億2900万円だった。東証33業種では、空運業、海運業、輸送機器などの上昇が目立っている。半面、値下がりは精密機器など4業種にとどまった。

個別では、トヨタ自動車<7203.T>など主力輸出関連株が総じてしっかり。ソフトバンクグループ<9984.T>が商いを伴って上昇したほか、任天堂<7974.T>も高いものの、青山商事<8219.T>は連日の上場来安値更新となった。

東証1部の騰落数は、値上がりが1084銘柄に対し、値下がりが1009銘柄、変わらずが75銘柄だった。

日経平均は強もちあい。いったん下げに転じたものの、その後は時間外取引で米株先物が持ち直したことを受け、日本株も落ち着きを取り戻した。ただ「依然として方向感に欠く状況だ。そうした中、個別物色で対処する状況が続いている」(国内証券)という。

日経平均はマイナス転落、2万2100円近辺での推移となっている。時間外取引での米株先物が軟化したことが嫌気されている。市場では「今夜の米雇用統計を控え様子見ムードとなり商いは細っているが、新型コロナの感染再拡大や香港国家安全維持法の施行など、どちらかというとネガティブ材料の方が多く売られやすい」(国内証券)との声が聞かれた。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比60円95銭高の2万2182円68銭となり、小幅に反発した。その後は2万2200円近辺での一進一退となり、方向感に欠ける値動きとなっている。

今夜は米国で雇用統計の発表を控えているほか、3日は米独立記念日の振り替え休日となり休場となるため、様子見ムードが強まやりやすい地合いとなっている。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>が買い優勢、キヤノン<7751.T>は売り買い拮抗。

指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>は売り買い拮抗。

メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>は売り買い拮抗、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が買い優勢となっている。

*内容を追加します