[モスクワ 2日 ロイター] - ロシアで1日実施された憲法改正法案の賛否を問う全国投票は、賛成が8割近くに達し、プーチン大統領の2036年までの続投に道が開けた。

中央選挙管理委員会が2日発表した開票結果(開票率100%)によると、賛成は77.9%、反対は21.2%。選管当局者によると、投票率は65%だった。

改憲案が承認されれば、現行憲法では2024年の任期切れをもって大統領を退く必要があるプーチン氏が、6年の任期をさらに2期務めることが可能になる。これは現在67歳のプーチン氏による統治が83歳まで続く可能性があることを意味する。

プーチン氏は30日の演説で、改憲により自身の今後がどのように変わるかには言及しなかった。ただ、アナリストは、プーチン氏が大統領選への5選出馬を目指すとみている。

世論調査によると、プーチン氏の支持率はピーク時の約90%

からは下がっているものの、依然60%程度の支持を維持している。

一方、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏は今回の投票について、プーチン氏の終身大統領職を合法化するために仕組まれた違法なショーだと指摘。動画の中で支持者に対し「われわれは決してこの結果を受け入れないだろう」と述べた。

また、新型コロナウイルス流行のため当面は抗議活動を行わないとしつつ、反体制派の候補者が地方選挙への参加を拒まれたり、選挙結果が改ざんされたりすれば、秋に大規模な抗議活動を展開すると表明。「プーチンが最も恐れているのは街頭だ。彼はわれわれが数十万人、数百万人で街頭に繰り出し始めるまで去ることはないだろう」とした。

TVレインによると、小規模な活動家グループが1日午後、赤の広場でうつぶせになった体を使って2036年を形作る抗議活動を実施。その後すぐさま警察に拘束された。

*内容を追加しました。