[ジュネーブ 30日 ロイター] - 世界貿易機関(WTO)の次期事務局長候補に名乗りを上げているナイジェリアのンコジ・オコンジョイウェアラ元財務相は、アフリカからの「強力な支援」を感じているとし、アフリカ各国首脳が候補者一本化に向け結束することに期待を示した。関係者によると、オコンジョイウェアラ氏への支持は広がりつつある。

同氏は世界銀行に25年間以上勤めた経歴を持つ。

WTO事務局長職をめぐっては、アフリカ勢は過去に候補者の一本化に難航。これまでにアフリカ出身者や女性が務めたことはない。そのため、次はアフリカの番だとの機運も広がっている。

同氏は6月29日、ロイター通信に対し「いずれの国かは特定できないが、アフリカからの強力な支援を感じていると言うことはできる」と述べた。また、WTO加盟各国と「非常に建設的なやりとり」をしていると語った。

WTO代表団の1人は同氏について、特に欧州連合(EU)欧州委員会のホーガン委員が事務局長選への立候補を断念したのを受け、「間違いなく本命になった」と指摘。中国、米国双方に受け入れられそうだとの見方を示した。

同氏をめぐっては、貿易に直接関わった経験が浅いとの指摘がある一方、支持者らは、数十億ドルに上るナイジェリアの債務を棒引きさせるなど、交渉能力の高さを評価している。 事務局長選の立候補受け付けは8日まで。