[ボストン 30日 ロイター] - ヘッジファンドリサーチ(HFR)が30日公表したデータによると、2020年第1・四半期のヘッジファンド清算件数が2015年以来最多を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で市場が乱高下し、損失が膨らんだほか、大量の資金流出に見舞われたことが背景。

清算されたファンドは304件で、15年第4・四半期(305件)以来の高水準。前期の19年第4・四半期(198件)からは50%増加した。

2月下旬から3月にかけ、新型コロナ感染による死者数の増加や経済活動の停止、失業率上昇を巡る懸念が広がり、世界各地の市場が混乱に陥った。

投資家は第1・四半期にヘッジファンドから330億ドルの資金を引き揚げ、過去4番目に多い流出超となった。

一方、第1・四半期に立ち上げられたファンドはわずか84件と前期の89件を下回り、金融危機時の2008年第4・四半期(56件)以来の低水準となった。