[ロンドン 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は30日、新型コロナウイルス禍からの景気回復が緩慢になると見られる中、金融市場がこれにどう反応するかにより、ECBは危機対応策を調整していくとの考えを示した。

シュナーベル専務理事は国際金融協会(IIF)がオンライン形式で実施した会議で、ユーロ圏経済は2022年まで新型ウイルス感染拡大前の水準まで回復しないと予想。「回復の足取りは緩慢になる」とし、「これにより経済構造に対し中長期的な影響が及ぶ」と述べた。

その上で、ECBのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)について、状況が十分に改善すれば予定より早く終了させられるが、 状況が悪化すれば拡充も可能と表明。現時点では現行の措置が適切と感じているとしながらも、「見通しが大きく改善すればECBは対応する」と述べた。