【亀山×けんすう】「すごすぎる話」は、読まれない

2020/7/12
連続起業家で漫画コミュニティサービス「アル」代表の、「けんすう」こと古川健介氏を迎えた「亀っちの部屋」Season2。
前回は古川氏から「自己肯定感が高くなくてもいい感じに過ごせる」「手段が目的化したほうが面白い」「勝ってる人は面白くない」など、その独自の感性から数々の名言が飛び出した。
後半は古川氏のこれまでの経歴を振り返りながら、読まれる・見られるためのコンテンツ作りへと話が及んでいく。亀山氏が文章の書き方で教えを請う場面も。
*音声はこちらからお聞きください

ひろゆき氏の差し金で学生社長に

サラタメ 後編ではまず、けんすうさんのこれまでのキャリアについてお聞きします。インターネット黎明期には「ミルクカフェ」や「したらば掲示板」を立ち上げました。
亀山 けんすう、今いくつになったの?
古川 39歳です。「ミルクカフェ」を作ったのは19歳の頃でした。
亀山 19歳か。俺が露天商を始めた頃と同じだな。ミルクカフェは、受験生のコミュニティなんだっけ?
古川 はい。そのとき僕は浪人生だったんですけど、なるべく楽に大学に受かりたいと思っていました。当時ネットはもちろん、オフラインでも受験生が受験情報をやりとりする場がほとんどなかったので、自分で作ってみたんです。
亀山 受験勉強しないで、そんなことやってたんだ。
古川 そうなんですよ。でもコミュニティを作ると1日5000件も投稿されるほど人気が出て、「この参考書がいい」とか「この大学は、今年はこの教授が問題を作るらしい」など、いろんな情報が集まりました。
大学受験はテストの点数さえよければクリアできるので、勉強そのものよりこちらを頑張った感じです(笑)。おかげで、大学にも無事合格できました。
古川健介(ふるかわ・けんすけ)/アル株式会社代表取締役
亀山 それは事業としてやってたの?
古川 いえ。受験生だったので、完全に趣味の範囲内でした。
亀山 で、その後はどうなったの?
古川 大学に入ってからもミルクカフェの運営はしていたのですが、在学中にひょんなことから「2ちゃんねる」を作った西村博之さんと知り合いました。
それで西村さんに、彼が運営していたレンタル掲示板「したらば」の社長をやれと言われ、学生でありながら運営会社「メディアクリップ」の社長をすることになりました。
サラタメ なぜ、けんすうさんに白羽の矢が立ったのでしょう?