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揺らぐ米韓同盟=トランプ氏、半島撤退示唆―朝鮮戦争勃発70年

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  • 笹川平和財団 上席研究員

    中国と政治戦を戦う米国にとって米韓同盟が重要であることは言うまでもありませんが、文在寅大統領の態度は、日本や米国内でも懸念を示されています。トランプ大統領個人は、安全保障ではなく、支持率を上げるための目先の経済的利益にしか興味がないのかもしれませんが、米国政界や有識者の間でも韓国不信が高まるかもしれません。
    米韓同盟が揺らぐと、米国にとって日本の重要性が高まります。中国やロシアに対抗する時の最前線が、朝鮮半島上の38度線ではなく、日本海になるという意味です。日本は最前線に位置することになります。
    こうした状況は、日本にとってリスクでもありチャンスでもあります。リスクとは、米国の日本に対する軍事協力要請の圧力が強まることが予想されるからです。その中には、中国に対抗するための中距離ミサイルの配備も含まれる可能性があります。反対にチャンスとは、米国の日本に対する依存度が高くなれば、外交的にレバレッジとして使える可能性があるからです。日本の安全保障協力が不可欠であれば、米国は日本の要求も飲まざるを得なくなります。
    ただ、問題は、そのようなことも考えないトランプ大統領です。在韓米軍を引き上げた後、さらに、単なる金銭の計算だけで日本に対して無理な支出を要求する可能性があるからです。



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