ディオールとベスパに通じるものは?
ベスパとディオール、それぞれの業界を代表する2つのブランドは、ともに1946年に設立された。その対話の中で誕生したのが「Vespa946Christian Dior」である。
ベースとなる「ベスパ946」は2012年のミラノショーで発表されたフラッグシップモデル。モデル名の「946」はベスパの量産第1号車が発表された1946年にちなんだもの。レトロかつエレガントなデザインは、そのプロトタイプであった「MP6」をモチーフにしている。専用ラインで1台1台ハンドメイドされる工芸品のような美しさが特徴であり、発売時は125ccモデルながら115万円(欧州では9000ユーロ)という高価格が話題になった。
Vespa946Christian Diorはディオール・ウィメンズコレクションのクリエイティブディレクター、マリア・グラツィア・キウリによりデザインされた。ホワイトのボディにゴールドのパーツがアクセントとして加えられ、シートには「ディオール オブリーク」柄があしらわれる。アクセサリーとして用意されるトップケース、ヘルメットも同じモチーフでデザインされている。
この限定モデルは2021年春、世界中のディオール ブティックで発売され、その後、ピアッジオグループの限られたストアで発売される予定だ。価格および販売台数は未定。日本での販売についても現時点では未定となっている。
文・河西啓介