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【シバタアキラ】「AIの民主化」を目指すデータサイエンティスト
2020/7/5
急成長を遂げる米ベンチャーDataRobotの日本担当チーフデータサイエンティストとして「AIの民主化」を推し進めるシバタアキラ氏。
そのミッションをつかむまでのキャリアは異色だ。高校を中退し、ミュージシャンに憧れた10代を経て、ロンドン大学とニューヨーク大学で素粒子の先端研究に従事。ボストン コンサルティング グループに転じた後に起業。「絶望の時」を経て天職に出会った。
高速で成長を続けるシバタ氏の思考と哲学を追う。(全7回)
成長できる場を求め続けてきた
高校中退後のフリーター生活のバイトを経て、ロンドン大学で素粒子研究にのめり込み、7年後にはニューヨーク大学へ。さらにその3年後には学術の世界からビジネスの世界へと転じて、ボストン コンサルティング グループ(BCG)で戦略コンサルティングを仕事に。
その4年後には起業し、情報キュレーションアプリ「カメリオ」をリリースしたかと思えば、会社を離脱。その後、機械学習自動化プラットフォームを提供する米企業DataRobotの創業者に出会い、日本にその価値を広めるチーフデータサイエンティストになった。
ざっと話すと、私はこんなストーリーを歩んできました。
数年おきに居場所を変えてきた私のことを、訳の分からないジョブホッパーだと思う人も多いかもしれませんが、私自身の感覚としては、ただ自分の気持ちに正直に、夢中になれるテーマと成長できる場を求めて疾走してきたという気持ちです。
DataRobotには気づけば4年半も在籍しているので、私にしては長いキャリアです。それだけ、この会社に可能性を感じているし、役割が広がってきたのだということだと理解しています。
データサイエンティストの仕事
具体的に私が何をしているのか。そもそも肩書きにしている「データサイエンティスト」とはどういう仕事なのかについて、まず説明します。
私が解釈しているデータサイエンティストの役割とは、「データの分析に基づいて、社会・ビジネスのさまざまな課題を解決すること」。
サイエンティストというと、ラボに閉じこもって日夜研究しているイメージがあるかもしれませんが、科学はラボを飛び出して社会・ビジネスとつながることでますます価値を生み出すものだと私は考えています。
今、この時代に必要とされている課題解決のために具体的に役に立つ。これがサイエンスの本来の役割だと思うし、テクノロジーの進化によってそれが可能な社会がようやく現実になりつつあります。
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この連載について
ビジネスや働き方が多様化し、正解がない時代に、自分を信じて一心に仕事をする人たちがいる。そこにあるのは独自の「哲学」だ。仕事人のヒストリーをたどり、道標となった哲学を浮き彫りにしていく。
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