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たとえば、ピカソがわかりやすいですが、俯瞰してみると彼の人生とは「自己否定」と「自己検証」の繰り返しだったのではないか、と私は解釈しています。私は普段作家としても作品を作っていますが、新しい作品を作るためには必ず「創造性」が必要ですが、そのためには何よりまず、現状を検証し、そして否定する。その姿勢がなければできないものだ、と痛感しています。
自己を肯定することはどの生命や生き物も生きている限りはしますが、自己検証と自己否定は、意志や習慣がなければやらない。結局のところ、コロナで変化できたのは、この習慣を持った組織だったのかな、と思っています。これは最も強い文化だと多います。
そんな話を僭越ながら、思想が大好きなサイボウズの青野慶久社長と対談させていただきました。とても楽しかったです。ぜひお楽しみいただき、少しでもみなさんのインスピレーションになれば幸いです。
リモートワークやそれに対する保証は今後、働く企業を選ぶ大きな選択肢のひとつになったことは間違いない。選ばれる企業であり続けるために、コロナ鎮静化以降も多くの企業がリモートワークを働き方の選択肢のひとつとし続けることは間違いないと思う。
一方で、リモートワークによる弊害も見え始めている。大きくは社内コミュニケーションと人材育成の部分だと思っている。
まずは社内コミュニケーションの部分。
僕のいる部署はコロナ以降、部の方針を体現するプロジェクトをいくつか立ち上げ、各メンバーは自分が割り当てられたプロジェクトを推進していった。各メンバーがプロジェクトを推進し、プロジェクトの成果を共有することで、部全体の共通認識が生まれた。その点で言えばむしろ弊社は状況に恵まれた部分もあったと言える。
しかし、旧来のフィジカルなコミュニケーションから変化できない会社、組織、管理職の声は間違いなく社員に届きづらくなっている。
続いて、人材育成の問題。
リモートワークは個々の社員が自分の業務を自立心を持って推進できる前提があって、はじめて効果的に作用する。
部下の状況を察することがフィジカルなコミュニケーション時よりも難しいため、個々の社員の権限委譲領域は増え、自己責任で業務を推進する範疇が増える。社会人経験が長く、自己判断ができる社員はこれにより水を得た魚のように活躍するケースも多い。
一方で、まだ自己判断が難しい若手社員は業務領域を絞りながら反復業務でスキルを身につけていく方向になる。自分から仕事を取りにいける人はいいが、そうでない社員は特定の業務領域に閉じられたまま長期間業務を行うようになってしまうので、視野が非常に狭い社員が増える懸念もある。
できない人がミエル化されて色々な格差が生まれていく。
伝書鳩のような伝言ゲームのやり取りを情報共有
と呼んでた旧来型の組織では難しいですね。
お二人の話しには、とても共感です。
【情報が分かりやすく集まり、いつでも使える状態にあり、メール以外のコミュニケーション手段もあれば、リモートワーク中心でも、より良いカタチで前に進める】
【会社のビジョンや方向性が、きちんと共感・共有されてれば、目標へずん!と向かうことも効率も上がる】
自己否定と自己検証。
会社に集まって過ごす事で、自分の居場所も、やっている活動も、初めて実体化して、それが仕事になり、それが集まって、会社が回ってきたのが今までの時代です。
だから、自分否定なんかもってのほかだし、仮説作って検証するなんて要らなかった。なぜって【集まることで実体化する、それが正解。否定や検証なんて、自身の仕事と存在の否定】と、思っているから。
ですが、集まらなくても、会社が機能することも、個人は、仕事の成果を出せることも、私達は、このコロナウイルスへの対応で分かってしまいました。
リモートワークを止めて元に戻した会社、はじめからやらなかった会社も多いといくつかの記事などで読みました。
物理的に集まって実体化する会社
情報を集約・活用して成果を出す会社
集まる事を否定しようとするコロナウイルス下で、より対応・前進する為に、後者であろう!と強く思わせてくれるお二人の対談記事でした。