[22日 ロイター] - 11月の米大統領選に向け民主党の候補指名を確定させたバイデン前副大統領の陣営は22日、トランプ大統領がソーシャルメディアへの投稿で郵送投票の信頼性を落とす目的で誤った主張をしているとし、フェイスブック(FB)とツイッターに削除を要請した。

トランプ大統領はこの日、新型コロナウイルスへの感染リスクを懸念する有権者が投票できるよう多くの州が導入した郵送投票の計画を複数のツイートで批判。

「抗議デモや暴動、略奪などさまざまな混乱を引き起こすために外出できるなら、投票に出かけ、選挙の公正さを保つことだってできる」、「数百万の郵送票が発送されており、どこの誰に届いているか誰もわからない」などと投稿した。

トランプ大統領はここ数週間にわたり、民主党が11月の選挙で郵送投票の手続きを悪用するとの主張を展開している。

バイデン陣営の指摘に対し、トランプ陣営の報道官は「有権者登録名簿は登録住所にもはや住んでいない人や死去した人も含まれていることで知られている。不正投票を招き、選挙の完全性を損なうものだ」と反論した。

バイデン陣営はロイターへの声明で、トランプ大統領は有権者に自身の健康か選挙権行使のいずれかを選ぶことを強制していると非難。「トランプ氏は一連のツイートで、郵送投票の信頼性を落とすことを狙って根拠のない陰謀説を並べ立てた」とし、「米国の選挙プロセスの信頼性を損なおうとうするこの虚偽情報を速やかに削除するようツイッターとフェイスブックに書簡を送った」と説明した。

フェイスブックの代表はトランプ氏の投稿について、自社のポリシーに違反していないため削除は行わないとコメント。ツイッターの広報担当者も、これらの投稿は自社のルールに違反していないと述べた。