[メルボルン 21日 ロイター] - オーストラリア第2の人口を擁するビクトリア州は21日、緊急事態宣言を4週間延長し、7月19日までとすることを決定した。新型コロナウイルスの市中感染が拡大していることを受けた。

22日以降、一般家庭の訪問は5人まで、屋外での集会は10人までとする制限も再度導入した。この規制は6月1日に解除され、それぞれ20人までに緩和されていた。

21日に報告されたビクトリア州の新たな新型コロナウイルス感染者数は19人。2桁の感染者数が5日間連続している。同州の累計感染者数は1836人となり、国内感染者数のおよそ4分の1を占める。

ビクトリア州の保健当局者は「ここ数日の新規感染者数の増加を懸念している。依然として深刻な状況だ」との認識を示した。

ビクトリア州の決定により、他の州でも警戒感が高まっている。クイーンズランド州と西オーストラリア州は、州をまたぐ移動を再開する前にビクトリア州の状況を注視する姿勢を示した。

クイーンズランド州のスティーブン・マイルズ副首相は「多くの人々がやって来て新型コロナウイルスをばらまき、また外出を制限する状況に戻ることは何としても避けたい」と述べた。