マネックス松本大社長「市場活性化には個人投資家の『アクティビスト』化が必要」
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注目のコメント
昨日のバートン・マルキール教授のインタビューと反対の立場の主張です。
https://newspicks.com/news/5002593/
松本大さんは、数年前からパッシブ投資(インデックス投資)が過度に拡がることに警鐘を鳴らしています。
長期的な国際分散投資は、市場が効率的であるという仮説に立脚しています。金融市場が効率的であれば、金融市場全体に対して幅広く投資することで、リスクあたりのリターンを最大化することができるからです。(この発見は、1990年にノーベル賞経済学賞を受賞。)
これに対する最大の批判は、「もしも全ての投資家がパッシブ投資によって株式市場全体に投資するならば、企業は経営の良し悪しに関係なく資金を得ることができ、株式市場の価格発見機能が失われ、市場が効率的だという前提が崩れてしまう」というものです。
このような批判に対する反論が、昨日のマルキール教授のインタビュー記事の中での、「100%インデックスになっても良い」という主張でした。
しかし、両者の主張をよく見てみると、実は矛盾しません。
まず、マルキール教授の「100%インデックスになっても良い」という主張をよく読むと、投資信託に限定されています。
また、その根拠は、100%インデックスになって、市場の効率性が歪み、割安な株式が出てきても、(投資信託だけでなく)個別銘柄に投資する投資家が、ぞのような株式を必ず購入し、株価が本来の価格に戻る、というものでした。
つまり、個別の株式を選ぶ投資家が存在し続ける限り、市場の価格発見機能と効率性は失われないということになります。
したがって、アクティブ投資とパッシブ投資は、本来、共存することができます。日本の場合、投資自体が非常に少なく、その中でもパッシブ投資は個人金融資産の1%程度と推測されますので、両方が活性化するべきではないでしょうか。