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(以下抜粋)
私は、これまでアメリカ合衆国の歴史について、自分なりにその概要を把握しているつもりでいたのだが、この作品を見て、その自信を、根本的な次元で打ち砕かれてしまった。
 というよりも、自分の歴史観に自信を抱いていたこと自体が、不見識だったということなのだろう。

 私は、白人の目で見た歴史を要領良く暗記しているだけの、通りすがりの外国人だった。白人のアタマで考え、白人の手によって記されたアメリカの歴史を読んで、それを合衆国の歴史だと思い込んでいたわけだ。

(中略)

 思うに、「日本人感」という言葉が醸している
 「日本国籍を持っていない人間が、あたかも日本人であるかのように振る舞うことはやめてほしい」
 という要求のあり方自体が、明らかに差別的であることに、この言葉を持ち出した本人が気づいていないところが、どうにも痛々しい。

 仮に「日本人感」といったようなものがあるのだとして、それは日本国籍保有者の特権ではないはずだ。民族的に純血な日本民族(←これだって、何代かさかのぼれば誰も確かなことは言えなくなる)にだけ許されている民族的に固有な表現形式でもない。日本の社会の中で育ち、日本語を駆使する日常を送っている人間であれば、誰であれ醸し出している、「雰囲気」に過ぎない。

 ついでに申せば「日本人感」なるものは、特定の個人が意識的に「出す」ものではない。むしろ、特定の誰かを見てほかの誰かが「感じ取る」要素であるはずで、だとすれば、そんな曖昧模糊としたものを材料に他人を非難したり断罪したりすることは、差別そのものではないか。

(中略)
かように、わが国では、黒人vs白人、有色人種orWASPといった、わかりやすい対立軸が見えにくい半面、在日外国人、混血、二重国籍、被差別部落、先住民、女性、犯罪被害者といった一見しただけでは判別しにくい少数者や弱者への隠微な差別を繰り返すことで、差別趣味の人々の需要を満たしている。