蔵書8000冊を灰にした福岡大空襲 戦禍越えた福岡大の歩み「百年史」に

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当時の資料を読み返す大学史資料室の藤本俊史さん=福岡市城南区の福岡大学で2020年5月20日午後2時22分、飯田憲撮影
当時の資料を読み返す大学史資料室の藤本俊史さん=福岡市城南区の福岡大学で2020年5月20日午後2時22分、飯田憲撮影

 福岡大(福岡市)が福岡高等商業学校として設立された1934(昭和9)年以降の大学の写真や資料の提供を呼びかけている。同大は45年6月19日の福岡大空襲で学内の図書館と蔵書8000冊が焼失。当時「蔵書1万冊」が条件だった新制大学への昇格が危ぶまれたが、学生らは自分たちで図書購入費を稼いで母校を「大学」に押し上げた。2034年の創立100年に向けて通史作りを目指す同大は「学べることが当たり前ではなかった時代のことを伝えたい」としている。

 福岡大は戦後の学制改革で49年3月、当時の福岡経済専門学校と福岡外事専門学校が合併した福岡商科大として設立認可された。しかし、認可までの道のりは平たんではなかった。大学史資料室に残る47年5月の教授会会議録には苦渋の決議が記されている。

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