[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米国株式市場では、主要3指数は狭い範囲内での動きとなり、S&P総合500種<.SPX>とナスダック総合<.IXIC>が小幅高で引けた。市場では新型コロナウイルス感染拡大の第2波に対する懸念のほか、米経済指標でV字型回復が実現する公算が小さいと示されていることが意識されている。

主要3株価指数はレンジ内で行き来したが、S&Pとナスダックは上昇して取引を終えた。ダウ工業株30種<.DJI>は小幅安。

ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は、市場は次の大きな材料を探しているとし、「市場には、投資家が次の方向性を見極めるために比較し、より分け、考慮すべき多くの材料がある」と述べた。

米国では複数州で経済再開後に新型コロナ感染者が急増しているが、トランプ大統領は感染抑制に向け再び都市封鎖を行うつもりはないと述べた。

アリアンツ・インベストメント・マネジメントのシニア市場ストラテジスト、チャーリー・リプリー氏は「投資家は様子見モードにある」と指摘。「景気は回復に向かっているとみられているが、その途中には障害があり、感染者数の増加もその一つだろう」と述べた。

米労働省が18日発表した6月13日終了週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は150万8000件となった。前週の156万6000件(改定)からは減少したものの、企業のレイオフ(一時解雇)第2波を背景に申請件数は高止まりし、新型コロナウイルス流行の影響からの景気回復が緩慢なペースとなる兆候を示唆した。

S&Pは主要11セクターのうち4部門が上昇。エネルギー<.SPNY>が最も上昇し、逆に不動産<.SPLRCR>は下げが大きかった。

個別株ではスーパーマーケット大手クローガー<KR.N>が3%安。四半期決算は売上高が予想を上回るなどしたが、通期の業績予想を明示しなかったことを受けた。

音楽配信大手スポティファイ・テクノロジー<SPOT.N>は12.7%急伸。AT&T<T.N>傘下のワーナー・ブラザーズ、DCエンターテイメントとコンテンツ契約したことが好感された。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.39対1の比率で上回った。ナスダックでは1.02対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は101億6000万株。直近20営業日の平均は129億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 26080.10 -39.51 -0.15 26016.4 26154.2 25848.5 <.DJI>

5 0 3

前営業日終値 26119.61

ナスダック総合 9943.05 +32.52 +0.33 9892.48 9959.20 9885.66 <.IXIC>

前営業日終値 9910.53

S&P総合500種 3115.34 +1.85 +0.06 3101.64 3120.00 3093.51 <.SPX>

前営業日終値 3113.49

ダウ輸送株20種 9207.63 -31.46 -0.34 <.DJT>

ダウ公共株15種 798.74 -1.62 -0.20 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1980.14 -3.94 -0.20 <.SOX>

VIX指数 32.72 -0.75 -2.24 <.VIX>

S&P一般消費財 1044.50 -2.16 -0.21 <.SPLRCD>

S&P素材 353.04 +0.16 +0.04 <.SPLRCM>

S&P工業 590.29 -1.97 -0.33 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 609.93 +3.26 +0.54 <.SPLRCS>

S&P金融 399.37 -0.36 -0.09 <.SPSY>

S&P不動産 220.38 -2.99 -1.34 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 301.45 +3.56 +1.19 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1159.85 -3.51 -0.30 <.SPXHC>

S&P通信サービス 184.15 -0.02 -0.01 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1807.54 +8.71 +0.48 <.SPLRCT>

S&P公益事業 298.17 -0.13 -0.04 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.95億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22420 + 220 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 22350 + 150 大阪比 <0#NIY:>