[17日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は17日、米経済は第2・四半期に過去最悪のマイナス成長に陥る恐れがあるとし、回復の力強さは、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けた取り組みの成功にかかっているとの考えを示した。

メスター総裁はオンライ形式で実施されたフォーラムで、民間部門の予測によると米経済は第2・四半期に年率で25─40%のマイナス成長に陥るとみられているとし、「第2・四半期は過去最悪のマイナス成長になる恐れがある」と述べた。

失業率は5月に改善が見られたものの、なお歴史的な高水準にあるとし、労働参加率の大幅な低下や労働時間の短縮などを踏まえると労働市場が受けた衝撃は経済指標に表れる数字よりも大きい恐れがあると指摘。感染拡大抑制に向け実施されたロックダウン(都市封鎖)で需要が急減したため、インフレ率は今年は低下するとの見通しを示した。

その上で、回復がどの程度力強いものになるかは、ウイルス感染拡大状況のほか、消費者が安心して外出できるようになるかにかかっているとし、「新規感染が抑制されず、医療機関の対応力が逼迫する事態になれば、経済情勢は一段と悪化する」と警告した。