未知の素粒子を捉えた? 欧米チーム、想定外の事象を観測
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この記事のタイトルの未知の粒子とはアクシオンのことだが、アクシオンとは素粒子の標準模型に内在する矛盾を解決するために予言された質量がほぼゼロの粒子。
今回の実験では、装置内の液体のキセノンと太陽から飛来するアクシオンとの相互作用による過剰(背景事象からの過剰)を検出。ただし、この過剰が太陽からのアクシオンである可能性は3.5シグマの有意性(1)なので、太陽アクシオンではなく他に過剰を生み出した原因がある可能性を排除できていない。一つはトリチウムの崩壊によるものと、もう一つはニュートリノの新しい性質によるものとのこと(1、2)。
一般に素粒子の同定には5シグマの有意性が要求される。さらなる実験を慎重に重ねれば将来的に同定できる可能性は高いのではないか。ちなみに、太陽アクシオンはダークマターの候補ではないことに注意(2)。
【1】論文(arXivにアップされる前の貴重なプレプリ)
https://www.science.purdue.edu/xenon1t/wp-content/uploads/2020/06/xenon1tlowersearches.pdf
【2】IPMUプレスリリース
https://www.ipmu.jp/ja/20200617-XENON1T-ExcessEvents宇宙には、未知の存在がまだ95%もあり、その探索でたまたま太陽アクシオンを発見したかもしれないとのこと。
・一般的な物質:5%
・未知の暗黒物質:25%
・未知の暗黒エネルギー:70%
(※宇宙全体でのざっくり質量の割合)判らない事が解らない。でも未知の素粒子とか言われるとワクワクしてしまいます笑 ワカルことほど知りたいけどワカラナイことを知りたいと思うかどうか、正直それが最も大事だと思いました。