[ベルリン 17日 ロイター] - ドイツ政府は欧州連合(EU)諸国に対し、英国が自由貿易協定(FTA)を結ばずにEUから離脱する事態に備えるよう求めている。ロイターが確認した内部文書で明らかになった。

ジョンソン英首相は15日、7月にも合意する可能性を示唆した。

だが15日付の独政府の内部文書は「協議は9月から重要局面に入る」と予想。「英国は既に攻撃的な態度を強め、できるだけ短期間により多くの合意を得ようとぎりぎりでの成功に期待をかけている」と分析している。

文書によると、独外務省は移行期間が20年末から延長されることはないと確信している。「従って27カ国が結束を保ち、全ての分野で並行して交渉を進めることを主張し続けることが重要だ」とし、さもなければ合意はないことを明確にすべきと強調している。

その上で、こうした状況を踏まえEUと各国レベルで「合意なし2.0」への準備作業を始める必要があるとしている。

「市民(の移動)など重要な規制は離脱合意で解決済みのため、状況は2019年ほど深刻ではない」とも指摘している。