[16日 ロイター] - 米国各地で経済活動が再開される中、複数州で新型コロナウイルス感染者数が2週連続で大幅に増加している。

アリゾナ、フロリダ、オクラホマ、オレゴン、テキサスの各州は16日、1日の新規感染者数の増加幅がこれまでの最高を記録。ネバダ州では同日、1日の新規感染者数が約3週間ぶりに過去最高を更新した。

入院者数も増加傾向にあり、過去最高水準に達した州もある。

多くの州の保健当局が、5月終盤の経済活動再開とメモリアルデーの週末の外出が感染者数の増加につながっているとの見方を示している。ロイターの分析によると、先週は17州で新規感染者数が増加した。

オレゴン州では教会の集会で集団感染が発生。新規感染者が200人を超えている。

地元紙によると、5月24日、同州が大規模な集会を許可していなかったにもかかわらず、同教会では数百人が密集した状態で歌う様子が撮影され、その動画が教会のフェイスブックに掲載されていた。動画はその後削除されたという。

ロイターは教会のコメントを得られていない。

テキサス州のアボット知事は、新規感染者の記録的増加は検査件数の増加が要因だと説明した。

ロイターの分析によると、全米50州の約半数では検査の割合が10万人中少なくとも1000人なのに対し、テキサス州の先週の検査割合は10万人中674人だった。

オクラホマ州では、先週の感染者が68%増加。同州ではトランプ大統領が20日に屋内での選挙集会開催を予定している。ペンス副大統領は同日、参加者への健康リスクを踏まえ、会場の変更を検討していると明らかにした。

ペンス氏は16日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、メディアが連日報じている感染第2波を巡る騒ぎは「大げさだ」と主張。「われわれは見えない敵との戦いに勝利しつつある」とした。

米国では新型コロナ感染者が210万人を超え、感染による死者は11万6000人を超える。感染者・死者数ともに世界で最多となっている。

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