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韓国との決裂を示す北朝鮮の姿勢の背景には、大きく2つの理由があると考えられます。
一つは国内要因で、もう一つは対外的な要因です。北朝鮮国内にも、新型コロナウイルスによる肺炎感染が拡大し、経済にも大きなダメージを与えていると言われます。新しい手法として、若い女性や子供のユーチューバーを登場させるなどして北朝鮮経済に問題はなく社会は安定しているというシグナルを発していますが、問題があるからこそ虚勢を張るのでしょう。権威主義国家で、政治指導者が経済発展に統治の正統性を求められなくなれば、軍事的手段を用いて国民のナショナリズムを煽るしか求心力を維持する方法がなくなります。
また、金与正氏が突然、表に出るようになったことは、北朝鮮の政治構造に何らかの変化が生じていることを示唆するものでもあります。
もう一つの背景は2つあり、国際秩序の変化と韓国の態度です。米中新冷戦構造が固まるかに見える現在、北朝鮮は、米国との交渉よりも、米中対立の間で自らの生存スペースを維持しようとしているとも考えられます。また、たとえ米国と合意に至ったとしても、現在の中国に対する圧力が示すように、いずれは米国に潰されると考えたかもしれません。
さらに北朝鮮の韓国に対する強硬姿勢を後押ししたのは、文在寅大統領のどちらつかずの態度で、トランプ大統領のG11構想に嬉々として乗ろうとしていることでしょう。北朝鮮にとって、対中包囲網を形成する米国ブロックに加わろうとすることは、裏切り以外の何物でもないと捉えられるでしょう。
権威主義国家である北朝鮮では国内情勢が主因であるように思われますが、国内外の様々な情勢が北朝鮮指導部の意思決定に影響を及ぼしていることは間違いないでしょう。