「無形の力」映すキーエンス 世界の潮流の向かう先
日本経済新聞
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面白い箇所を抜粋したい。
・事業規模はそう大きくない。2020年3月期を見ると、売上高は5518億円とトヨタの54分の1。だが、営業利益率は5割、粗利益率になると8割にも達し、それをもう何年も持続している。
・全体に占める新製品の割合は7割に達するが、「世界初」「他社が数年追いつけない」などの要件を満たせる候補だけを商品化し、値引きはしない。その繰り返しを徹底しているのだそうだ。
知財コンサルティングをする正林国際特許商標事務所(東京・千代田)がそうしたやり方で企業の実力を試算している。キーエンスの時価総額の10兆8千億円(8日時点)は「成長性(将来の利益)から見た企業価値」の部分4兆1千億円と「無形資産が由来の価値(無形資産含み益)」の部分6兆7千億円に分解できるという。
キーエンスには目立ったM&A(合併・買収)がなく、のれんはほとんど存在しないと考えていい。つまり、6兆7千億円のほとんどは特許やソフトなど知的財産である可能性が高いわけだ。
もっとも、こんな指摘も出てくるかもしれない。特許庁などによれば、キーエンスの19年の国内での特許出願件数は88件で、最も多かったキヤノンの7408件と比べて大幅に少なかった。過去10年を見ても、キヤノンは9万1435件、キーエンスは615件と大差があり、「無形といってもたいしたことがないのでは」との見方だ。「見えない資産」は掘り下げ甲斐のあるテーマです。キーエンスは陳腐な表現で言えば「営業力と開発の一体」ですが好業績の上場企業なので将来収益で織り込まれています。未上場やまだ小型の中小企業こそ可視化して事業計画に取り込みたい