[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)の社債購入プログラムに関する発表を受け、新型コロナウイルスの感染第2波を巡る懸念で落ち込んでいた投資家心理が改善した。

FRBは新型コロナウイルス感染拡大への対応の一環として、セカンダリーマーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー(SMCCF)を通じた社債の買い入れを16日に開始すると発表。SMCCFの条件を満たす全ての米企業発行の社債を網羅するインデックスに基づき買い入れを実施する。

これを受け、主要3指数は午後の取引で上昇に転じた。スレートストーン・ウェルス(ニューヨーク)の首席投資ストラテジスト兼シニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は「当然市場は好意的に反応した。FRBが債券市場を後方から支援しているため、個々の株式を買い、リスクを取ることが後押しされた」と述べた。

株式相場の上昇は景気循環株が主導。S&P500金融株指数<.SPNY>が最も大きく上昇し、S&P銀行株指数<.SPXBK>は1.6%高だった。

パブリク氏は「銀行はバランスシートに多くの社債を抱えているが、FRBが買い手として現れた。FRBが購入に問題はないという姿勢を示すことで買いは広まる」と述べた。

FRBはこの日、中小企業向けの「メインストリート融資制度(MSLP)」利用の受付を開始したことも明らかにした。

個別銘柄では、バイオ医薬大手のモデルナ<MRNA.O>が7.4%高。同社が開発している新型コロナウイルスワクチンについて、イスラエルが購入協議していると伝わったことが買い材料となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.97対1の比率で上回った。ナスダックでも2.69対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は123億1000万株。直近20営業日の平均は129億4000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 25763.16 +157.62 +0.62 25270.3 25891.5 24843.1 <.DJI>

9 8 8

前営業日終値 25605.54

ナスダック総合 9726.02 +137.22 +1.43 9426.90 9756.07 9403.00 <.IXIC>

前営業日終値 9588.81

S&P総合500種 3066.59 +25.28 +0.83 2993.76 3079.76 2965.66 <.SPX>

前営業日終値 3041.31

ダウ輸送株20種 9160.08 +78.18 +0.86 <.DJT>

ダウ公共株15種 799.76 +6.76 +0.85 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1931.01 +27.16 +1.43 <.SOX>

VIX指数 34.68 -1.41 -3.91 <.VIX>

S&P一般消費財 1025.39 +8.89 +0.87 <.SPLRCD>

S&P素材 348.24 +3.22 +0.93 <.SPLRCM>

S&P工業 584.88 +5.37 +0.93 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 598.32 +6.28 +1.06 <.SPLRCS>

S&P金融 399.56 +5.42 +1.38 <.SPSY>

S&P不動産 222.04 +2.23 +1.01 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 299.54 +0.26 +0.09 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1136.59 +2.08 +0.18 <.SPXHC>

S&P通信サービス 181.82 +1.80 +1.00 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1760.27 +15.16 +0.87 <.SPLRCT>

S&P公益事業 297.85 +1.85 +0.62 <.SPLRCU>

NYSE出来高 12.46億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 21990 + 640 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 21915 + 565 大阪比 <0#NIY:>