【悪夢】レストランを廃業に追い込む「料理宅配アプリ」

2020/6/16
「救世主」のはずが…
新型コロナウイルス対策で都市が封鎖される以前、マット・マジェスキーが所有するバー兼レストラン「ピエロギ・マウンテン」(オハイオ州コロンバス)では、グラブハブとウーバーイーツが注文を処理するたびに請求してくる手数料に、大して注意を払っていなかった。
だが、いざロックダウンが始まると、同店にとってはこれらの料理宅配アプリが、収入を絶やさないための頼みの綱となる。
そのとき以来、料理宅配アプリの手数料は、マジェスキーの店にとって食材や人件費を上回る、最大の支出項目と化した。
マジェスキーから提供された明細によれば、ピエロギ・マウンテンで宅配の利用頻度が最も高いグラブハブの手数料は、平均で注文金額の40%以上に達していた。そのため、ほぼ収支トントンだったレストランの経営は大幅赤字に陥った。
4月下旬、ピエロギ・マウンテンは閉店した。
「サービスは利用せざるを得ないけれど、交渉の余地がないのが問題です」。失業保険を申請したマジェスキーは、料理宅配アプリについて語った。「ほとんど店を人質に取られたようなものですよ」。
グラブハブ、ウーバーイーツ、ドアダッシュなどの料理宅配アプリは、パンデミック時代における飲食店の救世主を自認しているかもしれない。しかし、その手数料はむしろ、レストランの経営難を引き起こす原因となっている。
4月に閉店した「ピエロギ・マウンテン」のオーナー2人(Maddie McGarvey/The New York Times)
「騙された」店主たち