[12日 ロイター] - 経営破綻した米レンタカー大手のハーツ・グローバル・ホールディングス<HTZ.N>は12日、新株発行による最大10億ドルの調達を米裁判所が承認したと発表した。

同社は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、5月に米連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻した。3月末時点の負債総額は約188億ドル。

今後、法的整理中に株式価値が大幅に下がる可能性があるが、株価は6月4日以降、250%上昇している。8日からの週では一時、680%値上がりする場面もあった。短期間での利ざやを狙った投資家が株価を押し上げているとみられる。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)法律大学院のLynn LoPucki教授は「破綻した企業とは思えないような動きだ」とコメントしている。

預貯金の増加や政府からの給付金、超低金利を背景に投資初心者のマネーが市場に流れており、モバイルアプリを使った取引も増え、値動きが荒くなっている可能性もある。

同社は裁判所への提出文書で、株式発行の際に投資家に株式価値が大幅に毀損する可能性があると注記するとしている。