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2020年6月13日 公開

【動画解説】わかりにくい「経済政策」を、視覚的に理解しよう

経済の超入門を学べる動画、今回はマクロ経済政策の基礎知識がすんなり頭に入ります。政府のコロナ対策「10万円給付金」を題材に、アニメーションでマクロ経済のしくみをわかりやすく解説。(13分/ナレーション:鎌田梢/監修:永濱利広/構成:泉秀一/イラスト・デザイン:黒田早希/編集:仁尾拓斗/撮影:栗原良介、栁橋泉紀/演出:小西健太郎)
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今回監修させていただきました。
次回の財政政策は監修してませんが、財政政策の回は監修する方によってかなり内容が変わると思います。
金融政策や財政政策は何度勉強してもすぐに忘れてしまいます。金利や公共投資など、視覚的に理解しにくくイメージが湧きにくいのがその理由の1つだと思います。そこで今回は、できるだけ眼で捉えられるように、動画で解説してみました。

国の財政については、過度に危機を煽る人もいれば絶対に破綻はしないと断言する人もいて、混乱してしまいます。そうした言説に惑わされないためには、GDPの三面等価やISバランスなど基本的な理論を学び、自分で考える必要があります。本日からの2日間で、経済政策や財政に関する基礎知識をお届けしていきます。
是非、多くの方に見ていただきたい動画。基礎的な内容をStep by Stepで、現在の状況も含めながら解説していてとても分かりやすい。

見出しの経済政策ではなく、GDPや経済の構造についてもう少し。
こちらの動画は、GDPを支出面から見ている。一方で、動画冒頭の「イニエスタ選手の給与」は分配面。
GDPは付加価値の総和。誰かにモノ・サービスで価値を提供すること(売上がたつこと)は、雇用をされた人が、モノや知識、時間を使って、付加価値を付けていくこと。その対価として給与があり、経済が回っていると分配として給与が増える。景気が悪くなれば給与や雇用が減るし、お金を渡すことで経済をもう一度回して、給与・雇用を回復させ、良い循環を作ろうとしている。

長期的に世界経済では、一次産業(農業)→二次産業(工業)→三次産業(サービス業)へシフトしている。工業にはお金も人も必要で、経済が豊かになると工業にお金が回り、必要な人員が一次産業→二次産業にシフトする。さらに豊かになると、サービスに回すお金が増えて消費も増え、三次産業が育つというのが、一般的な経済成長の流れ。
そのなかで、産業バランスは国としても重要なので、農業は機械化で大規模になったり、工業も最初は人間が中心の軽工業(衣服・線維などいとへん産業)から徐々に重工業になり。また組立産業も自動化を進めて資金と知見をレバレッジして生産性を上げる。

近年はサービス業のなかでも情報産業の成長が著しい。情報というコストが極めて低いものから付加価値を創るので、成長のための必要な追加投資が少ない。だから付加価値は大きいのだが、一方で成長する中でほかの産業に比べて雇用を伴わない。
その付加価値率の高さ(そしてそれに起因する一部企業の株高)と、従事する人数のギャップが、これまでの経済成長による中産階級の増加とは異なり、経済格差とそこに起因する分断にもつながっている。GDPの分配面から考えると、一部の人の給与だけが上がり、他はそうでもないという構造。
国として、GDPが増えることは嬉しいし、そういう産業を抱えることは重要。一方で分断は国民の不満そのもので、国を不安定にする。だから再分配を行うが、企業はコストが低い国で事業を運営したいから、国家間の誘致競争(他国から何らか移転があれば、それはないよりはマシ)がグローバルで起きている。
GDPは生産するところで測っても分配するところで測っても消費、つまり需要のところで測っても同じ約550兆円の三面等価。新型コロナウイルスで需要が大きく落ちたので金融政策と財政政策で需要を支えることがGDPを減らさないために重要だ。金融政策は間接的な効果しか及ぼせないが、財政政策は直接的な効果が及ぼせる。財政政策は効果的だが、すべて借金で賄って大丈夫かどうかは次回の財政政策の巻のお楽しみ、といったところでしょうか。簡潔で分かり易く纏められていて、流石だと思います (@_@。フムフム
ちょっと気になるとすれば・・・
金融政策と財政政策が増やすのは、三面等価の需要サイドです。しかし、GDPの本質は、ビデオにもある通り、国内で1年間に生産されたモノやサービスの付加価値で、生産、つまり供給サイドにあるのです。日銀と政府が頑張って国民にお金を使わせても、国民が買うのが外国で生まれたモノやサービスばかりなら、増えるのは外国のGDPばかりで日本のGDP、つまり国内の生産と国民の所得は大して増えず、政府の借金と日銀のバランスシートが膨らむだけに終わります。バブル崩壊後の我が国がやって来た景気対策は、残念ながらそういう側面が強かった。だから日本は政府の借金ばかりが膨らんで、潜在成長率が低く留まって、経済成長で世界に後れを取ったのです。
外国の企業が外国で作ったモノやサービス、我が国の企業が外国に出て外国で作って日本に持ち込むモノやサービスがどれほど沢山国内で売れようと、日本のGDPは増えません。日本のGDPを本質的に増やすには、供給サイドの環境を良くして日本の企業も外国の企業も日本国内で付加価値を生んで内需と外需に応える必要があるのです。金融政策も財政政策もその点で大きな力は持ち難く、それをするのが最初のアベノミクスの第3の矢、成長戦略(≒構造改革)です。
今は需要が極端に落ち込んだ局面ですから需要を増やして生産を支えることは重要ですが、安易に手が打てる需要サイドばかりに注目していると、新型コロナウイルスが去ったのち、我が国は再び低成長の道を歩みかねないように思います。(^^;
大学の経済学講義で「異常にわかりにくい情報」だなと思っていた内容を、現政府のコロナ対策にそって解説してくれてます。ソーシャルメディア全盛時代、USでnowthisやbuzzfeedなどが、ちょっと難しめのニュースを若者向けに伝えるコンテンツ制作を行い、ソーシャルメディア動画の金字塔となりました。こちらの動画も、

①スマホかつソーシャルメディアで見てもらえるように工夫されていること
②自分ごと化できるトピックの切り口で構成されていること
③セグメントがはっきりしたメディアが提供していること

がわかりやすいと感じるポイントかもしれません。Newspicksの学び直す系の動画は勉強になるので、これからも他ジャンルでやってほしいです!
ちょっと長かったけど、よくまとまっている動画だと思います。
財政政策は明日ですか、ここが肝になりそうですね。

国の財政については、当の財務省がこう言ってるから大丈夫でしょう。

(以下財務省ホームページより引用)
In the case of industrialized countries such as the U.S. and Japan, defaulting on local-currency denominated debt is unimaginable.

日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。

a)
From a macro-economic viewpoint, Japan has the largest savings surplus in the world.

・マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国

b)
The above enables us to finance most of the debt domestically and stably at very low interest rates.

・その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている

c)
Japan has the largest current account surplus, is the largest creditor country, and has the largest foreign exchange reserves in the world.

・日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高
短期的には積極的に財政出動を行うべきですが、長期的には行うべきではありません。

 動画にあるように、経済が悪化した際には、1人10万円のような財政政策がとって需要を補う必要があります。失業が最大の社会悪だからです。

 他方、一度インフレ傾向になると、政府は支出をカットし、増税し、日銀は金利を上げます。おそらく、若い世代の負担(社会保険料や所得税)が増える一方で、未来世代への投資(教育や子育て)から減らされることになります。需給が戻ってきた時には即座に財政健全化に舵を切り直し、構造改革を進める必要があります。

 MMTのように、いつでも政府は財政出動をし続ければ良いという考えは、この瞬間は正しいとしても、将来の日本に大きな禍根を残します。メリハリをつけた財政政策を行い、また常に次世代と社会を見据えた投資を行おうとしている政治家は誰かを、見極めていく必要があります。

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