航空業界の損失額、20年は843億ドル コロナ危機で=IATA
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航空会社各社の赤字額を積み上げると9兆円、ということになりますが、当然ながら各社の経営の土台は異なります。
たとえば貨物の航空会社であれば、コロナによって旅客便が減ったこととマスク等の医療品の運送が増えたことで貨物運賃が30~50%程度高騰しているため、コロナ前よりもずっと儲かっています。一部の航空会社では、旅客便の需要はしばらく戻らないからといって遊休機材の一部の座席を取り外して貨物搭載スペースとしての運用を始めているくらいです。
また国内線の非ビジネス需要は早期に戻ると考えられていますし、今後これがコロナをほぼ制圧した国同士で移動が解禁されるにしたがって、非ビジネス需要がまず回復し、その後ビジネス需要が回復するということになるとみられます。ビジネス需要に大きく依存するレガシーキャリアは厳しい部分もあるかもしれませんが、必ずしもビジネスの高い顧客単価を必要としていないエアラインであれば比較的早く業績は回復できるということになります。
空の旅は安全であるということのアピールと、旅の間に体調不良があったときにすみやかに相談できる医療機関などの窓口を置くなどして安心の提供もしていければと考えています。
また、今までアナログであったチェックインや、出入国管理でのパスポートや在留カードのやり取りなどの部分をデジタル化するよう、IATAやICAOは各航空会社や各国の当局に勧告しています。今までは多くの人間の雇用を必要とするのが空港でしたが、これを省力化しコストダウンするチャンスとみることもできます。できることから一つ一つやっていこうと思います。航空業界の損失、今年は843億ドル コロナ危機で。
もっとも新型コロナの影響直撃している業界だから、金額は当然ですが、どういったイノベーションは起こりうるのか注目でもあります。
変わらなかった行政も、今回でDX促進に否応なしで進んでいます。
ガチガチの仕組みの中で動く航空業界が、どうイノベーションに取組むのか。