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この10年ほど、日本の科学研究の凋落などと言われてきた。事実、研究論文の「数」も、また、論文の引用数でみる論文の「質」「注目度」も落ちてきている。

いろいろな背景があるのだろうが、とにかく大きな課題だ。何しろ科学研究は人類の文明をけん引した大きな力だったともいえるのだから。

この30年ほどだろうか、日本の科学研究の低迷、凋落が指摘され、政府の科学技術政策も科学技術基本法などをはじめとしてしっかり対応していたようにみえた。

国立大学は独立法人となり、運営他での自由度は上がった。

しかし、この20-30年の科学研研究では政府もいろいろ工夫しているようには見えるのだが、継続性のある思想、計画が見えるようには見えなかった。

WPI<World Premier Initiative>という世界の注目を集めた企画を作れば次々に研究ユニットはできるのだが、明確にインパクトのあったのは、東大がカリフォルニア大バークレイ校の村山教授を併任としてトップに招聘した宇宙研究ぐらいだったのかもしれない。

何が違うのか?これをしっかり考えないと、日本の科学研究の将来は危うい。

これが私が、この20-30年に機会あるごとに発信してきたことなのだけどね。

なんだか愚痴のようになってしまった。ごめん。
「新型コロナへの対応で象徴的なのが、査読前に公開する「プレプリント」と呼ぶ論文の増加だ。米研究所などが運営する「バイオアーカイブ(bioRxiv)」と「メドアーカイブ(medRxiv)」と呼ぶサイトに投稿された。足元で約4700本に達する。」

それ以外にも、分野によってですがarXivというものもあります。こちらは物理・情報系でしょうか?

知の共有という側面もあるでしょうが、何事にも光と影があります。

まずは、このようなものが登場した背景には論文誌や国際会議は投稿してから査読結果が戻ってくるまでに時間がかかり、その間に他のグループに全く同じアイデアを発表されてしまうことを防ぐために「自分たちが最初」と宣言する為に投稿するという意味が含まれます。昔に比べて投稿される論文の総数が爆発的に伸びているのでどうしても遅延してしまいます。また、難関国際会議はほとんどが落ちるのでまた次の難関国際会議に再投稿されて更に投稿数が増大するというスパイラルが起こります。

このようなサイトの登場で速報性が増し、実際にどこかに採択されるまえに引用数が爆発的に伸びるものがでてきました。AIの論文ダイジェストを紹介するサイトでも、ちゃんとした論文誌や学会ではなくarXivを引用するものもあります。

一方、査読を経ないので玉石混交。読む側の実力も問われます。また、明らかに中身はないが「そのアイデアをつかったすべての源流は自分です」と主張するために投稿していると思われるようなものもあります。分量も半端ないので、全部チェックすることは到底不可能。我々も把握するのに苦労しています。

また、論文の査読者から「arxivのこの論文をちゃんと引用していない」と怒られることもしばしば。こちらとしては、玉石混交かつ数が多いものをすべて網羅的に把握出来ないというのが本音です。最近は「arxivにしか投稿されていないものはそれと比べろとかそれより性能が劣っていると批判してはだめ」と規定を作るところもあります。
強い共感と知のコミュニティが医学の世界で広がっている。この流れにのっていかないと。