【実録】「中国漬け」に悩むアフリカ諸国

2020/6/8
中国を追い出されるアフリカ人
ウガンダ人の交換留学生トニー・マティアス(24)が、広東省広州市のアパートを追い出されたのは4月のこと。「4日間、腹ぺこで橋の下に寝泊まりしている」と、マティアスはAFP通信に語った
「レストランもスーパーも入れてくれないから、物ごいをするしかない」
マティアスだけではない。
新型コロナウイルス禍はピークを超えたものの、中国第3の都市・広州は、外国人によって第2波がもたらされることを警戒していた。だが、地元当局(やアパートの大家)が考える「外国人」には偏りがあった。
とくに厳しい目が向けられたのは、アフリカ人だ。
たちまち、アパートやホテルを追い出され、中国で路上生活を強いられるアフリカ人の写真や動画が世界中に拡散した。中国国外への渡航歴もないのに、強制的に隔離される人もいた。交通手段が制限されているため、母国に帰りたくても帰れない。
それなのに突然、彼らが排外感情の標的となったのは、複数のアフリカ人男性が自宅待機のルールを破り、新型コロナ感染者のクラスターを発生させたという、国営通信の報道がきっかけだったようだ。
だが、かねて微博(ウェイボー)など中国のソーシャルメディアには、アフリカ人に対する差別的なコメントがあふれていた。こうした根強い偏見が新型コロナへの対応にも表れたのではと、多くの専門家はみている。
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