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海外では普通。
「夏のベランダ」と名付けられて、夏が始まった気がするし、冬でも外でのテラスで食べる国がある。
一見「テラス席つくって席数増やしていいよ」みたいな小さなことに見えますが(それはそれで今の飲食店さんなどには大切な上で)、
それだけでなく将来的にこれは
★道路や公園などと商店街などの地域経済が一体となるウォーカブル(歩ける)エリアのまちづくりにつながっていく
★公共交通機関と自動車の然るべき役割分担にもつながる
★それらにより【地域の人が気持ちよく過ごし、消費できるエリア】になっていき、地域の不動産価値(資産価値)の向上にもつながる
という、実は非常に大きな意味のある変更です。
今まで郊外の大型商業モールにやられてきた地方商店街や個人商店なども、
これの活かし方・取り組み方次第で(コロナ対策にもなりながら)新たなサービスの形を生み出し需要を掘り起こす大きな流れになる話です。
一旦この支援は期間限定ではありますが。
ヨーロッパなどではすでに進んでいる真にまちの価値を高めるまちづくり、
各地で挑戦していきましょう!
<国交省サイトの案内>
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/senyo/senyo.html
今回は、国土審議会専門委員、政府の都市再生本部有識者会議構成員としてコメントする。
少し前に公表されたビルの家賃対策(ビルオーナーが家賃の減額に応じた場合、
その減免額を損金参入できる措置)も然りだが、今回の「道路占用の許可基準を緩和し道路占用料も免除」するという取り組みも、社会のニーズをしっかり吸い上げた支援策として、評価されるべきだと思う。今回の措置で特によく考えられているのは「地方公共団体や関係団体などが一括して申請する必要があり、個別店舗ごとの申請はできない」という条件が付けられていること。この条件を付けることによって街の景観を守ることができる。まちづくりや地域のブランディングの観点をしっかり踏まえた取り組みになっている。これは、コロナ後の地域の価値を考えると極めて重要。まさに神は細部に宿るという典型。
さらに、路上での食事提供(テラス)は今後夏を迎えて衛生上の問題が起きやすいテイクアウト弁当に代わる飲食店の収入源を作る強力な後押しになる。慣れない飲食店が食中毒などの問題を起こせば、一発アウトになってしまう。テラスならリスクは軽減できる。
なお、今回の「緊急措置」はコロナ禍で一から考え出されたものではないと思う。コロナの感染が課題となる以前に行われた直近の道路法の改正で、国交省は沿道空間の活用によるまちづくりを推進する方針を明確にしてきており、その蓄積が今回の迅速な動きに結びついていると思う。
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001327435.pdf?fbclid=IwAR3aH5OzcXSIog_7KMrcSFX38PqUxTqsR5V8DwPP-L1nyAcF3H-OHY4wX-k
いずれにせよ、今回の一連のコロナ対応の緊急措置は、単なる危機対応として見るのではなく、屋外空間の積極的な活用や、徒歩で動き回れるまちづくり(walkable city)など日本のまちづくりを変えるきっかけとなる「社会実験」としても多いに注目されるべきものだと思う。
このような条件は、トラブルの元になります。
景観や美観を「妨げている」か「妨げていないか」は、見る人の主観によって異なります。
行政に反抗的な店舗に対して「景観を損なっている」という理由で許可を取り消すことができるので、行政にとっては都合のいい条件かもしれませんが・・・。
私が住む北京では数年前までは、夏になると道端にテーブルと椅子が並べられ、ビールを片手にワイワイ楽しむシーンがよく見られたのですが、近年取り締まりが強化されほとんど無くなってしまいました。
露店を推奨するような地方が出てきているので、北京でも以前のようなシーンが増えるのかとちょっと期待しましたが、市民からの反発を受け違法露天商の取り締まりを強化するとの報道がありました。
中国では都市毎に状況に応じた政策が実施されるかもしれません。
自治体がとりまとめるような感じですが、民間企業がしっかりと恩恵受けれることを祈るばかりです。