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「ユニクロ」や「ジーユー」などの、SPA型低価格衣料専門店を展開。特に中核事業であるユニクロは中国・アジア地域を中心に出店を加速。世界でも上位の売上高を誇る。
業種
カジュアル衣料専門店
時価総額
14.9 兆円
業績
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「田中さん、今日のスタイルおしゃれでいいですね」と言われて「あー、今日は、下着と靴以外ぜんぶユニクロなんですよ」と返して、「え?うそ!」とビックリされることが増えてきました。
でも、ZARAの広告宣伝費が利益を圧迫するのに対して、店舗数の多いユニクロで広告宣伝費がかからないという指摘は、決算書を見る限り、むしろまったく逆です。
ZARAのブランディングはスタバと似ていて、マス広告はほとんど打たずに顧客接点である店舗で発信することに特化しています。だから、商品アイテム入れ替えにともなう店舗デザイン変更には相当なエネルギーをかけています。
一方のユニクロは相対的にマス広告。ジョコビッチや錦織圭、フェデラーのスポンサーになるのを筆頭になんせ「国民服」なので、広く訴求するためのマス広告が中心。
そんな両社の対照的な戦略は業績にクッキリと出ていて、営業利益率を見るとユニクロのファーストリテイリング11.2%に対して、ZARA親会社のインディテックスは16.7%と驚異的です。
ユニクロも十分エクセレントですが、ZARAはハッキリ言って化け物レベルです。
また、中国やバングラデシュなどコストの安い国で製造しているFRの粗利率が48.9%であるのに対して、製造のほとんどをスペイン、ポルトガルで間に合わせているインディテックスの粗利率の方が56.7%と圧倒的に高いんですんね。
これは、ZARAのスカートの裏地をひっくり返すと「縫製がガサツやなぁ」と感じるところだったり、ユニクロの「おいおいこの値段でこのクオリティってボランティアかよ!?」と感じる部分です。
ユニクロの柳井さんは世界一のアパレルブランドを目指す野望をお持ちだと思います。でも、ZARA親会社のインディテックスの背中は遠いなぁ~とみんな感じていたはずです。
ところが、会社全体の売上高ではまだ差があるものの、ブランド別のグローバル売上高では、ZARA2.4兆円、ユニクロ2兆円。あっという間に追いつきそうな勢いです。
ターゲットが狭いZARAに対して、子供からシニアまでと広いユニクロが追いつくのは時間の問題だと見ています。
ちなみに、今日は新しい原宿店がウィズ原宿にオープンします。明治通りに店を構えてから22年。UTストアに転換してそれがクローズしてから8年。ユニクロの進化が見える店になっています。
本文中ではZOZOのPBの失敗や、ブランディングの成功事例としてLVMHのルイ・ヴィトンを挙げています。わかりやすいところを事例にもってきてますね。
追加:「ZARAやH&Mの場合、店舗がない地域に住む限られたターゲットに向けて、マス広告でリーチしなければいけません。広告を打って認知してもらい、ECで販売するためです。ただし、その分、広告宣伝費がかさんで利益を押し下げてしまいます。一方のユニクロは、そもそも地方にも店舗があるため認知を取りやすく、広告宣伝コストを大きく必要としません。」の部分は、これは事実誤認かもしれませんね。
ZARAは基本的に世界中どこでも広告宣伝はしません。都心の一等地にある店舗そのものが宣伝になるというスタンスだからです。
一方、ユニクロは、マス広告も打ちつつ、各店舗周辺でのチラシ訴求を欠かさないので、広告宣伝コストはむしろZARAより巨額です。
イタリア国内初出店がファッションの本丸とも言えるミラノであり、そのほんの一部をお手伝いをする機会をいただきました。
開店前の当日は1,000人待ちを想定しているとのことで、それにはさすがに驚き大丈夫なのかなと思いました。
開店前にたまたま某セレクトショップの役員の方にミラノで日本企業がファッションは無理というコメントをもらっていたこともありました。
浅草で外国人が和食をやるようなもので、お門違いだと。
蓋を開けると開店前には1,000人の行列。ファッションの都ミラノでもユニクロは圧倒的なデビューをしました。
この記事でも触れられていますが、その開店の記者会見でイタリア人記者が競合のZARAに対する見解を柳井さんに求めていました。柳井さんは「ユニクロは究極の普段着を目指す。ZARAは競合ではない」とはっきり言っておりました。
欧州の人々の「普段着」の立ち位置まで築いてしまったこの企業の存在は日本人として誇らしいと共に勇気をもらいます。
最初のブランドロゴデザインは、人のシルエットらしきものと文字の両方が入った、ロゴデザインとしてはゴチャゴチャしすぎて、なんかダサい。背景のエンジ色もダサい。
その後、エンジ色のまま、英語文字だけになったが、洗練はされておらず、ただそこに文字があるだけ。
佐藤可士和さんの手にかかって、ビビッドな赤背景の上に、洗練されたフォントデザインが入り今のロゴになったわけです。
あれが無ければ、ジルサンダーとのコラボも無かっただろうとまで思います。
デザインのチカラとはそれだけ価値があるという事です。
フリース自体は快適で好きだったものの、ユニクロのフリースを着ていると他の人に分かってしまうことがとても恥ずかしかった。
でも今はお洒落インスタグラマーもスタイリストもユニクロを着ている。彼らが中心にユニクロを着こなすことでのポジティブな自己表現が
できるようになってきたように思う。
お洒落インスタグラマーやスタイリストが出すメッセージは「ユニクロってこんな品もいいし、そのシンプルさを着こなせるのがお洒落じゃない?」というもの。
個人的にはユニクロというブランドに頼って何かファッション性を得るというよりも、ブランドを意識せずに(価格イメージがついて回るブランドに屈しずというのか)品を見極められて、しかも着こなせるだけのセンスみたいのに彼らはアイデンティティを感じるからこそ、あえて「これユニクロなの」と言っているのではないか。
せめて私はそんな風に感じる。
私に関していうと実は品を見極められる自信がないから、そこら辺のスーパーだったりノーブランドの洋服を選べない。だからユニクロというブランドに頼っているところがあったりする。
ただし、ユニクロのいいところはトラッドのことかよく分かっていることです。柳井さんは石津謙介さんのヴァンジャケットを見習ったとも言われています。
ユニクロのボタンダウンシャツの襟などはなかなかいいですよ。反対に、最近よくあるボタンが2つのボタンダウンを見ただけでその店では買いたくなくなります。
トラッドの基本を押さえながら、細身のシルエットのものも入れるなど、ユニクロは十分におしゃれですよ。
最初に広告を見たとき、何を言っているのか、わからなかったほど。
おしゃれとは何か、
ブランドとは何か、
アパレルとは何か。
ユニクロは、様々な疑問を投げかけてくるような、もはや哲学的なブランドです。
さらにこの店舗の多さは、広告宣伝の効果も発揮します。
ZARAやH&Mの場合、店舗がない地域に住む限られたターゲットに向けて、マス広告でリーチしなければいけません。広告を打って認知してもらい、ECで販売するためです。ただし、その分、広告宣伝費がかさんで利益を押し下げてしまいます。
一方のユニクロは、そもそも地方にも店舗があるため認知を取りやすく、広告宣伝コストを大きく必要としません。
+Jはその端的な部分。ライフウェアだったり、ロードサイドだったり、自分のようなファッションセンスがない人も愛用できるシンプルさ・価格。なのに、ファッションセンスが高い人も使える。