【寄稿】テラスハウスの「光」と「闇」

2020/6/3

ロックダウンの救いが…

ちょうど1カ月強前、新たに公開された『テラスハウス:Tokyo2019-2020』は、ロックダウンで憂鬱な日々を過ごしている人々にとって、ある種の救いとなった。
「大好きな『テラスハウス』が、もっと楽しみに」
こんな見出しが、米ニューヨーカーの記事を飾ったのは、4月末のこと。この記事は、近年世界中でヒットした、このフジテレビとNetflixの共同制作作品の、いろんな側面をほめた称えるものだった。
テラスハウスへの愛を伝えた米ニューヨーカー
『テラスハウス』は、多くの国外のリアリティー番組のような過剰なドラマ性には走らない、より控えめで穏やかな展開が国外での人気を博し、さらに、番組に登場する日本人のコメンテーターとのやりとりの面白さも新鮮味の一つだった。
世界でパンデミックが広がる中、この米ニューヨーカーに寄稿したブライアン・ワシントン氏は、この番組は、世界が慌ただしくなるこの時期に、心を落ち着かてくれると同時に、人間関係の難しさを感じる時期だからこそ、人間の素晴らしさを思い出させてくれると綴った。
だが、その認識は、完全に反転してしまった。