[パリ 1日 ロイター] - IHSマークイットが発表した5月のフランスの製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は40.6で、4月の31.5から改善した。

4月は新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)の影響で、調査開始以来最低を記録していたが、5月は都市封鎖の緩和が寄与した。

速報値の40.3からやや上方修正されたが、好不況の分かれ目となる50は依然として大きく下回っている。

フランス政府は3月中旬に欧州でも特に厳しい都市封鎖を導入。その後、5月11日に都市封鎖の一部解除を始めた。6月2日にもさらなる解除が予定されている。

5月は新規受注が引き続き減少。減少ペースは4月から鈍化した。雇用の削減ペースも鈍化した。

IHSマークイットのエコノミスト、エリオット・カー氏は「需要が低迷している。制限措置の解除とさらなる感染拡大のリスクを巡って不透明感があり、顧客は引き続き発注に消極的だ」と指摘。

「今後は、需要の回復が始まったかどうかを見極める上で新規受注指数の動向が重要になる。需要の回復が始まらない限り、持続的な成長には戻れない」と述べた。